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オルフェノクの使い魔
オルフェノクの使い魔21
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つがいるじゃないか。
オイ、どこから攻撃された?」

「た、たぶん、本塔です、隊長」

銃士隊の一斉射から生き残った傭兵が、仲間に治癒の魔法をかけてもらいながら、報告した。

「なるほど、ありゃ確かに籠城するにはもってこいの場所だ」

襲撃前に得た情報を思い出し、メンヌヴィルは目を細めた。


――――――――――――――――――――


土の魔法で本塔の死角に出口を作り、そこから遠回りして本塔までやってきた侵入者たちは、二手に分かれた。
片方は表門へ向かい、門を調べる。そして、その門が開いていることに侵入者たちは顔を見合わせた。門には、魔法で開けられないよう術が施されているし、ピッキングでも開けられないようになっている。
侵入者の作戦は、表門を無理やり開けようとして騒ぎを起こし、警備の目を表門に集め、その隙に別グループが、人質を取るというものだったのだが、何もしていないのに鍵が開いているという状況に困惑したが、潜入できるのならばしてしまおうと三人は門を開けた。

「もう少し警戒するとかせんのか? 最近の若いもんは不用心じゃなぁ」

椅子に腰かけた老人が、大陸最古のメイジと噂されるオスマンが、いた。杖で頬を掻きつつ、侵入者たちをみつめる。

「なんじゃ? 敵が目の前におるのに何もせんのか?」

「「「ッ!!」」」

こんなところにいるはずのない人間がいたことに混乱した侵入者たちはオスマンの言葉で反射的に杖を構え、詠唱する様子のないオスマンに向かって襲いかかった。

「ワシはもうすんでおるのじゃがな」

オスマンが立ち上がり、魔法を解除すると、侵入者たちに背を向けた。背後には、切り刻まれた肉片があった。
あらかじめ、門の近くに極限まで薄く細い刃がオスマンの土の魔法によってクモの巣のように張っておいたのだ。

「他愛もないのぉ」

オスマンは学院で雇っている警備兵に死体の処理を言い渡した。

「これで、残り4,5人ってところかの」


―――――――――――――――――――――――――


「あいつら、いつまでもかかっていやがる…」

「隊長、もう、夜明けまで時間がありませんぜ」

メンヌヴィルは、作戦時間の無さに焦る部下を蹴った。

「焦るな! 窓に火の魔法をぶち込んでフライで入る」

「了解!」

半分以下になってしまった部下を連れ、一つの窓に狙いを絞り、ファイヤーボールを打ち込んだ。

「よし、行くぞ!」

メンヌヴィル自ら、先陣を切って本塔に飛び込んで行った。それに続き、もう一人飛び込み、さらに続こうとした時、黄色と白の光弾が足元に着弾し、侵入者たちは思わず、たたらを踏んだ。
そちらを向くと黄色と白の異形が銃のようなものをこちらに向けてい
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