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オルフェノクの使い魔
オルフェノクの使い魔20
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「ねぇ、あんな作戦で大丈夫なの?」

自室で休んでいると、ルイズが心配そうに仮面を外したサイトに問いかけた。

「本当は、陽動を行うつもりだったんだが、こちらの軍は学生交じりの上に、急ごしらえの連合軍だ。練度が圧倒的に劣る危うい軍だ。
だから、精神的優位に立つため、あえてこの作戦をとらせてもらった。
それに、上手くいけば、敵の地上部隊にも大きな打撃を与えられるかもしれない」

「地上部隊にも?」

「まぁ、連中を調べて導き出した俺の予想通りに向こうが動いてくれれば…の話なんだがな」

「ふぅん、そういえば、さっきのリカネサンス隊って何なの?」

「リカネサンス隊は、俺が組織した部隊だ。偵察、諜報など、あらゆる情報にかかわる部隊だ」

「それって意味あるの?」

「夏の長期休暇におまえ、命令されて街で諜報活動していただろう?」

「うん」

「ああいう活動の専門部隊だと思ってくれ」

「あんな簡単なのに専門部隊なんて作る必要あるの?」

「……実はな、店全員にお前が貴族だってバレていたぞ」

「うそ…」

「本当だ。俺が手をまわして気づいていないフリをさせていたけどな。諜報員が気づかれるということは、失敗と同じ意味を持つ」

「……」

「まぁ、お前を人選したっていう時点でミスだったんだけどな…
おまえは、いい意味でも、悪い意味でも根が正直だからな」

「それって誉めているの? 貶しているの?」

ルイズの睨みにサイトは答えることなく、含みのある笑みを浮かべて紅茶に口をつけた。


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大きく広がったアルビオン艦隊は、連合艦隊の一点突破を抑えることはできなかった。
サイトの予想通り、アルビオン艦隊は、ルイズの魔法を恐れ、味方艦との連携が取れず、取り囲もうとするも、包囲する前に突破され、アルビオン軍は、連合軍を追いかける形となったが、背後からは、連合軍の艦隊が迫ってきた。しかも、その量は、突破をしかけてきた艦隊よりもはるかに多かった。ミズチの言った最後の詰めとは、最近ルイズが身につけた新たな虚無の魔法『イリュージョン』をつかって、後続艦隊の量を誤認させることだったのだ。
ただでさえ、すでに防衛ラインは突破され、味方艦の数は激減している中、続く艦隊と転進した先ほどの艦隊を相手にすることなど不可能に近い、アルビオンの艦隊の指揮を落とし、司令官の心を折るのには十分だった。
アルビオンの旗艦から白旗が上がるのにそう時間はかからなかった。


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「撤退! 撤退ぃ!!」

連合軍の上陸時に奇
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