オルフェノクの使い魔20
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!」
「汝の知将としての実力、期待しておりますよ」
「ご期待に添えて見せましょう」
ミズチは一礼して部屋から出て行った。
「ちょっと、どこ行くのよ!」
「お待ちなさい、ルイズ」
アンリエッタが、慌てて追いかけようとするルイズの手を掴んで引きとめた。
「ミズチはこれからの式に参加することができません。だから、みんなの視線がわたくしに集まっている隙に乗艦することになっているのです。
あなたは、式に参加するのですし、将軍たちにも紹介しなければいけません。ですから、わたくしと一緒に来てください。ミズチのもとへは、あとで、ちゃんと送りしますから」
「わかりました」
ルイズはアンリエッタとともにミズチが出て行ったのとは違う扉から出て行った。
―――――――――――――――――――――――――
「ミズチ殿、アルビオンとの戦闘が予測されるのはここなります」
「……」
艦隊の旗艦『ヴュセンタール』号の作戦会議室で報告に対して何の反応もしないミズチに、その場にいる全員の視線が集まる。
「みなさん、今は待ちですよ」
「待ち?」
「もう少しで正確な情報がここに運ばれてきます。策はそれからで十分間に合います」
「例の部隊ですな? 本当に使えるのですか?」
ミズチは悠然とイスに座り、紅茶を飲む。ルイズは余裕を持っているミズチの姿を部屋の隅で見ていた。
(サイトがすごく強いのは知っているけど、本当に艦隊の指揮なんて執れるのかしら? 姫さまは信じているみたいだけど…
でも、ここに来る前は一万人も部下がいたって言ってたし…)
そのとき、扉がノックされた。
「リカネサンス隊、観測を終え、帰還しました」
入室した少年は将軍ではなく、ミズチに礼をとった。
「御苦労、結果は?」
「こちらに」
ミズチは少年から紙の束を受け取り、ものすごい速さでめくる。
(ほんと、サイトの速読って早すぎね)
ルイズはその姿にそんな感想を抱いていると、ミズチが立ち上がった。
「先ほど、戦場となるのはここと言いましたね?」
「あ、ああ」
ミズチの確認に参謀がうなずくと、ミズチは満足そうにうなずいた。
「敵は、広範囲に、それも異様なほど戦艦と戦艦の間をあけているそうです。これがどういうことだと思いますか、将軍?」
「どういう意味なんだね?」
「彼らは恐怖しているのですよ。ミス・ヴァリエールのあの魔法にね。少しでも被害を抑えようと、助かろうと考えているのでしょう」
「なるほど……しかし、ミス・ゼロはあの魔法は使えないと言っていたではないか!」
「向こうはそれを知りません。それとも、わざわざ使者を向かわせて「こ
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