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オルフェノクの使い魔
オルフェノクの使い魔18
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い…さてと、どうしたものかな?」

「誤魔化すしかないですね」

「でも、どうやって?」

服を着たウェールズとアンリエッタがどうしようか唸っている。サイトも考えていると、兵士が階段を上がってきていることを感じ取った。

「しかたない…ウェールズ、アンリエッタのために一肌脱げ」

「大事な妹のためなら、別にかまわないけど、何をするつもりなの?」

「ナニをするつもりだ」

「「…え?」」

ウェールズとアンリエッタの目が点になった。

「ヤッているところ見せられたら、きっと、さっさといなくなる」

「で、でも、ちょっと!!」

「安心しろ、破らないから」

「や、破らないって何を!?」

「言ってほしいのか?」

「いや、結構だよ!」

「私も手伝います!」

「アンリエッタ!?」

「好きにしろ」

「はい! 好きにします!」

「ふ、二人ともぉ!?」

サイトがビビりまくるウェールズに足払いをかけてベッドの上にあおむけで寝かせ、アンリエッタが再び上に乗っかる。そのコンビネーションは、とても怨まれる者と怨む者とは思えないほど、息が合っていた。

「大丈夫だ。昔はこれで生活してたんだ。天国を見せてやる」

「み、見せてくれなくていいからぁぁぁ!!」


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明けて翌日、一睡もしていないルイズとアニエスの前に、今まで張りつめていたものがなくなり、落ち着いた表情をしているアンリエッタと、サイトとアンリエッタから不自然なほど距離を取っているウェールズ、いつも通りのサイトが劇場の前で落ち合い、少し遅れてマンティコア隊を中核とする魔法衛士隊が到着すると、アンリエッタは彼らに劇場を包囲するように命令し自らは劇場の中に姿を消した。その際、ルイズが随伴するように進言するも、アンリエッタはそれを拒否し、アニエスも密命があるのか馬に跨って姿を消してしまった。

「一体、何がどうなっているの?」

「さ、さぁ?」

ルイズはサイトに答えを求めて聞いたはずなのに返事はウェールズからしか来なかった。また、無視かと睨もうと思い、先ほどまでサイトが立っていた方に首を向けるがそこには誰もいなくなっていた。

「あれ? サイトは?」

「さぁ?」

「なんか、おかしいわよ。サイトと何かあったの?」

「そ、そんなことはないさ。さて、店に戻ろうか!」

ウェールズのからだがビクッとゆれると慌てたように、くるりとルイズに背を向け、これ以上何も聞かないでくれと言うかのようにものすごい速さでこの場を去ろうとする。

「ちょっと、待ってぇ!」

ルイズは慌ててそれを追いかける。


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