オルフェノクの使い魔16
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合わせたヘクサゴン魔法。メイジが個人でできる最高クラスの魔法はスクウェアだが、複数いれば、それだけランクを上げるも不可能ではない。
といっても、完全に息を合わせるなど、早々できるものではない。王家の血がそれを可能とさせているのだ。
二つのトライアングルが絡み合い、巨大で強力な竜巻が生まれる。この一撃で、城さえも吹き飛ぶだろう。そんな魔法を二人は編み上げていく。
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ミズチオルフェノクは、巨大な竜巻に気づき、そこに向かってブレスを放つ。だが、『風』に阻まれ、『水』に干渉することができない。
ミズチオルフェノクは翼を大きく広げ、前足を地面につけた。今までよりもさらに威力を持ったブレスを放つための発射態勢にはいった。
そのミズチオルフェノクの隣りに青い竜が現れ、ミズチオルフェノクと同じように前傾姿勢をとった。シルフィードは、ブレスなど使わなくても、それよりもはるかに強い魔法を使うことができる。だが、彼女の主の命令により、人前で使うことは禁じられている。
「きゅい!」
(ダーリンとのラブラブパワーがあれば、あんな竜巻、なんともないのね!)
これから起こることを予想できたのであろうキュルケとタバサは、詠唱に集中しきって周囲の見えていないルイズを引っ張って、龍と竜の陰に入った。デルタは、少しでも力になるために2体の幻獣の後ろに回り、2体を支える。
ウェールズとアンリエッタの呪文が完成した。うねる巨大な竜巻が放たれた。それを水の龍と風の竜が真っ向から迎え撃つ。
2体は同時に天を仰ぎ、竜巻に向かってブレスを放った。
広範囲の竜巻と、一点集中のブレス。共に『水』と『風』。
野生の竜なら間違いなく逃げ出すであろう力をたった2体で一進一退の状況を作り出した。
刃となった風と叩きつけてくる水流にシルフィードが膝をつきいた。それでも、ブレスは放ちつづける。ミズチオルフェノクが、シルフィードをカバーするため、一歩前に踏み出す。さらに激しい水と風に身をさらそうとも、ミズチオルフェノクは膝をつくことなく、竜巻に立ち向かう。デルタがそれを後ろから支える。
そして、ルイズの魔法が完成した。
目を開けていられないほど、吹き荒れる水と風の中、ルイズは前を見据えた。
(あれ?)
目の前にある龍頭が多く見えた。それを不思議に思う心を端に押しやり、魔法を叩き込んだ。
「ディスペル・マジック!!」
眩い光が輝き、竜巻を消し、死者に降り注がれた。
――――――――――――――――――――――――――――
雨は止み、綺麗な月が出ていた。先ほどまでの戦闘が嘘のようにあたりは静まり返っていた。
ルイズのディスペクル・マジックの力で『アンドバリ』の指輪の効力が解除された
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