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オルフェノクの使い魔
オルフェノクの使い魔16
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やって倒す」

戦いが始まった。


――――――――――――――――――――――


最初の一撃を見たウェールズたちはカイザを近づけてはいけないと魔法による距離を取った攻撃を仕掛けてきた。カイザはカイザブレイガンとフォンブラスターで応戦するが、銃撃ではウェールズたちを倒すには至らなかった。
デルタははじめての戦いの場に恐怖したが、目の前で戦うカイザに勇気づけられ、訓練でつちかった戦い方でメイジたちに肉弾戦を仕掛け、またはその装甲に任せてその身を盾にする。サイトにブラスターもルシファーズハンマーも使い方を習っていなかったため、それしかできないのだ(訓練してないため、後ろから撃たれてはたまらないと教えなかった)。
カイザに攻撃が集中しているため、ルイズ、キュルケ、タバサは自由に攻撃ができた。そんなキュルケの放った炎がメイジの一人を焼き尽くした。焼き尽くされたメイジが復活する気配はない。

「炎がきくわ! 燃やせばいいのよ!!」

キュルケの炎が立て続けに放たれる。タバサが風でその威力と効果範囲を高め広げる。カイザは再びカイザショットを装備し、キュルケに攻撃が向く気配があれば、グランインパクトを叩き込む戦法に切り替えた。
ルイズはエクスプロージョンで攻撃しながら、必至に考えていた。敵の数は多い、今はキュルケとカイザの連携で何とかなっているが、キュルケの精神力が尽きれば、カイザしか頼れるものはいなくなる。それではまずい。何かいい手はないかと、アンリエッタからたくされて以来、常に持ち歩くようにしている祈祷書のページをめくった。
それとほぼ同時にぽつぽつと、雨が降り出した。


―――――――――――――――――――――――


「ウソでしょ!?」

カイザの支援とタバサの援護、デルタの防衛で勢いづいたキュルケが愕然と空を見上げた。
巨大な雨雲が、いつのまにか発生していた。
降り出した雨は、一気に本降り、アンリエッタが叫んだ。

「杖を捨てて! あなたたちを殺したくない! 見て御覧なさい! 雨よ! 雨! 雨の中で『水』に勝てると思っているの!? この雨のおかげで、私たちの勝利は動かなくなったわ!!」

その瞬間、サイトの怒りが限界点を越えた。
カイザは変身を解除してサイトに戻った。誰もが、慌てた。唯一の頼りだったのだから当然といえば当然だ。

「キュルケ…」

「は、はい!」

身も凍るような怒気のこもった声にキュルケは背筋を伸ばした。

「雨の中じゃどうせ、何もできないだろ。持ってろ」

そう言ってサイトはカイザギアをキュルケに投げてよこした。

「…雨が降っているから勝利が動かなくなった? 誰がそんなことを決めた?」

「『水』の系統のメイジは雨の中ではその力は最強! あなた
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