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オルフェノクの使い魔
オルフェノクの使い魔16
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いんですよ! 姫さまは騙されているんだわ!!」

ルイズは必至に説得しようとするが、アンリエッタはにっこりと笑みを浮かべた。
カイザは自分の中で怒りがフツフツと溢れてくるのがわかった、それを止めるつもりはない。

「そんなことは知っているわ。私の私室で、唇を合わせたときから、そんなことは百も承知。でも、それでも私はかまわない。ルイズ、あなたは人を好きになったことがないのね。本気で好きになったら、何もかもを捨てても、ついていきたいと思うものよ。うそかもしれなくても、信じざるをえないものよ。
ルイズ・フランソワーズ、私のあなたに対する、最後の命令よ。道を明けてちょうだい」

杖を掲げていたルイズの手が、だらんと下がった。
ルイズは頭が真っ白だった。まさか、最初の命令がこんなものとは…アンリエッタ女王陛下の命令でかっこよく活躍する自分を思い描き、ついに自分もこの国のため、アンリエッタのために働けると思っていたのに……サイトの言っていたように女官である自分はアンリエッタの命令ならば、どんなものであっても従わねばならない。だが、これが正しいとは絶対に思えなかった。

『今、なすべきこと、望むことを考えろ。そうすれば、身体は自然と正しいと思うほうへ進んでいく』

――― ウン

ルイズの杖が再び掲げられた。

「ルイズ。命令よ、きいてちょうだい」

「きけません。主の命令に付き従うのが家臣の務めです。でも、間違った判断を下そうとしている主を止めるのもまた、家臣の務めです。私は、姫さまがとろうとしている間違った判断を止めます!!
それに、私はアンリエッタという一人の娘の親友です。親友として間違った道に進むのを黙ってみているつもりはありません!!」

「ルイズ…」

呆然とアンリエッタは呟いた。
ルイズの前にカイザが出た。

「ウチのゴシュジンサマはやる気だし、いい加減、甘ったれたコムスメの戯言を聞くのもウザッたくて仕方ないし、なによりもウェールズの心を踏みにじろうとしていることが許せない」

ウェールズが部下に視線で指示を出した。メイジの一人がカイザに飛び掛る。

「我々をどうやって倒そうっていうんだい? 私たちはどのような攻撃も通じない」

カイザは左腰のホルダーからデジタルカメラ型パンチングユニット・カイザショットを取り外し、ミッションメモリーΧを差し込む。

<Ready>

それを右手に装備した。

――― ENTER ―――

<Exceed Charge>

ダブルストリームを光が駆け抜け、右手にたどり着く。カイザは右腕を大きく振りかぶり、近づいてくるメイジにカイザの三つ目の必殺技、グランインパクトが叩き込まれた。
メイジはΧの紋章を刻まれ、灰となって消えた。

「こう
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