オルフェノクの使い魔16
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りのおまえより弱いわけがあるか。わかるか? 俺にあっておまえにないものが、なんなのか」
ミズチオルフェノクの問いの答えとして最初に思い浮かんだのは、ミズチオルフェノクの特殊能力だったが、サイトがまだその段階ではないと判断しているため、今の訓練で、それを使われたことは一度もない。
「サイトさんにあって私にないもの…」
「経験だ」
「経験?」
「どんなに凄い力を手に入れようとも、どんなに凄い能力を持とうとも、経験がまったく無いんじゃそれを上手く使うことはできない」
オルフェノクはそれぞれの戦い方がある。だからこそ、手取り足取り教えてやるのではなく、実践に近い訓練を行い、自分の戦い方を見つけてそれを磨いていくしかない。
シエスタの場合、オルフェノク時は機動性に優れた姿のため、サイトのように姿によって戦い方をかえる必要性がないため、オルフェノク…つまり生身に戦い方を叩き込んでおけば、仮にライダーに変身しても安心というわけだ。
「何時まで寝ているんだ? おまえの力なら俺ごとき簡単に弾き飛ばせるだろうが」
「とか何とか言いながら、体重かけるのやめてくださぁい!」
―――――――――――――――――――――――――――
飛び掛るドックオルフェノクが、ミズチオルフェノクにカウンターでボディブローをくらって崩れ落ちた。何度も倒されているが、ミズチオルフェノクはドックオルフェノクに対して一度たりとも顔などの露出する部分は一撃も加えていない。これは、仕事が控えているシエスタへのサイトの最低限の配慮だ。
「何かつまんないわね」
「……(コクコク)」
「……」
訓練の様子を見ていたルイズは、力比べに持ち込んだドックオルフェノクが巴投げで投げ飛ばされるのを観ながら呟き、タバサが頷く。その隣りにいるキュルケはずっと難しい顔をしている。
「むぅ……どっかで見たのよねぇ」
「どうしたのよ。帰ってきてからおかしいわよ?」
「帰ってくるときに結構な美男子を見かけたんだけど、その美男子、どっかで見たことがあるきがするんだけど、どこだったかしら…」
「ど〜ぜ、昔の男じゃないの?」
ジト目で睨むルイズにキュルケは首を振って答えた。
「昔の男とかじゃなくて、なんかこぉ、早々近づけないような相手……」
「特徴は? もしかしたら、わかるかもしれないじゃない」
「えっと、馬に乗っててフードをかぶっていたから正確にはわからないけど、背は高くて、髪はたぶん金色、瞳は青色、顔立ちは凛々しくて……」
それから続くいくつかの特徴を聞き、ルイズは一人の男にたどり着いた。
「それってウェールズ皇子?」
「……そうそう! そうよ!! ウェールズさまよ!! あれ? でも
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