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オルフェノクの使い魔
オルフェノクの使い魔14
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たということになる」

そう言って草がどさっとルイズの両手に納まった。

「あの『エクスプロージョン』はバカみたく精神力を食い、尚且つ、初めて成功する魔法におまえは加減が効かず、精神力をすべて使い果たしてしまった」

今度は、草をすべて取り去られてしまった。

「多分、この魔法を作ったやつもそのことを知っていて詠唱途中にも効果が出るように作ったんじゃないか?」

「……」

「ルイズ?」

サイトの仮説を聞いていたルイズが、ぽかんと口を開けて呆然としていた。

「あんたって、本当に他の世界からきたの?」

「ああ」

「ウソついてんじゃないの? 今のだってもう、仮説ってレベルじゃないわよ」

「そうか?」

「そうよ!」

もう平気そうなので、探るようにみてくるルイズを立たせ、学院へ帰ることにした。


―――――――――――――――――――――――――


学院に戻ると、馬車とその近くに知った顔を見つけた。タバサとキュルケがいた。

「あ、ダーリン、おかえりなさい♪」

馬から下りたサイトに飛びついてくるキュルケを好きにさせる。ルイズが、キュルケに向かって怒鳴るが、キュルケはサイトから離れようとしない。
キュルケをぶら下げたまま、寮に戻ろうとすると今度は袖を引っ張られた。

「待ってた。一緒にきて欲しい」

「どこか行くのか?」

「家」

「わかった。約束だからな」

そう言って、サイトはタバサに引っ張られるままに馬車に乗り込もうとしたが、ルイズに反対の腕を引っ張られた。

「ちょ、ちょっと! ご主人様をおいてどこに行くのよ!!」

「タバサの家」

「なんで?」

「約束だから」

「約束って何よ?」

「守秘義務があるから言えない」

「あー! もう!! ちょっと待ってなさい! 休暇願を出してくるから!!」

結局、ルイズがおれて休暇願を出すために塔に走っていった。その後姿を見送ってからサイトはキュルケを降ろして二人の方を向いた。

「二人とも、この間のルイズの魔法は、他言無用だ」

「あれってヤバいものなの?」

「『虚無』の系統魔法だそうだ。それが使えるってことの重大さを、本人の自覚が薄いようだから、せめて回りだけでも注意しておかないとな」

「分かったわ。黙っていることにする」

「……(コクン)」
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