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オルフェノクの使い魔
オルフェノクの使い魔14
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サイトは、前を行くルイズを見て、思いっきりため息をついた。

(まったく、オヒメサマもまだまだ、ガキってことか…
いくら感動したからって、女王直属の女官に許可証、一学生に渡すような代物じゃねぇよ。
ルイズは絶対に“責任”のことを理解してないし…)

高いの地位につけば、当然それに比例して責任が大きくなる。ルイズがそのことを理解しているようには見えなかった。
サイトはルイズの心理をそう読んだ。

「ねぇ、サイト」

「ん?」

ルイズは馬の操り、サイトの隣りに並んだ。

「ちょっといい?」

「なんだ?」

「あのね…」

「?」

「エオルー・スーヌ・フィル」

「!?」

突然、ルイズが杖を向けて呪文を唱え始めた。サイトはとっさに馬を操り、予測されるルイズの魔法範囲外へと逃げる。

「ヤルンサクサ……」

そこまで唱えて、耐え切れなくなったようで、ルイズは杖を振った。杖を向けた先にあった木が爆発した。
そしてルイズは白目をむいて、馬から落ちそうになる。即座にサイトが受け止めなければ、頭から落ちていたかもしれない。

「…どうなっているんだ?」

気絶したルイズを自分の馬に乗せて、休めそうな木陰まで移動した。

「あううう……」

しばらくすると、ルイズは頭を振りながら、起き上がった。

「説明してくれないか」

「うん。『エクスプローション』の呪文ってとっても長いでしょ? それを最後まで唱えられたのは、あの時一回限り……あれから、何度も唱えようとしたんだけど、どうしても途中で気絶しちゃうの。一応は爆発するのよね…
精神力不足が原因だと思うんだけど…」

サイトは少し考えてから口を開いた。

「いくつか聞いていいか?」

「なに?」

「例えば、ファイヤーボールを唱えるとする。詠唱を途中できった場合どうなる」

「たぶん、何も起こらないわ」

「フム、次の質問だ。たとえば、スクウェアクラスの魔法を使ったとする。一晩寝たくらいで回復できるか?」

「えっと…個人差もあるけど、さすがに一晩くらいじゃ足りないわ。早くて一週間位って聞くし」

「なるほど、仮説ができた」

「仮説?」

「ああ、例えば…」

ルイズの両手を取り、お椀にする。

「例えば、その両手がおまえの精神力を溜めておける容量、草が精神力とする」

「うん」

そこに草をちぎって一枚入れた。

「1日におまえは、これだけ精神力を溜めることができるとする」

「うん」

「今まで、おまえは魔法を成功させたことがない。つまり、精神力を消費していなかったということは、この16年間でこれだけ精神力を溜めつづけてい
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