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オルフェノクの使い魔
オルフェノクの使い魔13
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になってゼロ戦のところまで戻ってくると、タルブの村の住民が集まっていた。だが、様子がおかしい。サイトは、住民を掻き分け、中心に進んだ。そこには、体のほとんどが焼け爛れたシエスタの姿があった。側では、タバサが決して得意ではない水系統の治癒魔法をつかっていた。そのとなりには、キュルケが不安そうに立っていた。ルイズの姿が見えないことから、まだ脱力してゼロ戦の中にいるのだろう。

「ダーリン!!」

水とは対照的な位置にある系統を得意とするため、タバサの手助けができず、歯がゆい思いをしていたキュルケが、サイトが戻ってきたことに気づいて声を上げた。

「何があった?」

「ダーリンが村に向かってすぐに、村の人たちが集まってきたの。
ここはトリステイン軍もそばにいるし、安全だと思っていたのに、突然、メイジが襲い掛かってきてッ!!」

そう言って指差した先には、胸に氷が突き刺さり、頭が焼け爛れた死体がいた。

「軍の救護兵を連れて来い」

「ダメなの! さっき、村の人を使いに出したけど、向こうの怪我人の方が優先されてて…」

「……」

サイトはシエスタの側にかがんだ。

「意識は?」

「なんとか」

得意ではない魔法を連続でつかっているため、激しく疲労しているらしく、タバサは汗が浮かび、青い顔をしていた。

「キュルケ、連中を村につれて帰れ。火は消してきた。ルイズも、硬いシートよりもベッドの方がいい」

「え?」

「…早く」

「わ、わかったわ」

拒否を許さない殺気すら感じさせるサイトの声に慌てて頷き、キュルケはぐったりとしているルイズを担がせ、村の住民を引っ張って村へと歩いていった。

「シエスタ、聞こえるか?」
(こいつの曽祖父曰く、この世界の人間はオルフェノクにできない。だが、こいつなら!)

「サイト…さん?」

「そうだ。いいか? よく聞け」

「…はい」

「おまえに選択肢をやる。このまま、人間として死ぬか。俺のようなバケモノになって生き延びるか。好きな方を選べ」

「……」

「…早くしろ」

「……生き、たいです」

「わかった」

サイトはミズチオルフェノクに変化し、ありったけの力を込め、二本のエネルギーの牙を生み出す。指を鳴らすと同時に牙がシエスタの胸に突き刺さった。
ウェールズのときのように砕けることなくそれは、シエスタの胸に深々と突き刺さった。

「兄さまッ!?」

思わず、タバサは声を上げた。

「黙っていろ」

牙は心臓を燃やし、エネルギーを注入している。今、シエスタの身体は、内側で急激な変化を始めている。
幾分か経ちシエスタが目を開けた。身体中にあった火傷は綺麗に消えていた。
ボーっとしたまま、彼女は起
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