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オルフェノクの使い魔
オルフェノクの使い魔8
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たワルドに怯えながら、ルイズは首を振った。

「ボクにはきみが必要なんだ! きみの能力が!! きみの力が!!」

そのワルドの剣幕に、ルイズは恐れをなした。優しかったワルドがこんな顔をして、叫ぶように話すなんて、夢にも思わなかった。


――――――――――――――――――――――


「!?」

ミズチオルフェノクは思わず降下を止めて左目をおさえた。

「なんなんだ?」

左目にぼんやりと何かが浮かんできたのだ。

(水が震える…こういうときは、何時も嫌なことばかりだ)

ミズチオルフェノクは降下するスピードを上げた。


―――――――――――――――――――――――――――――


見かねたウェールズが、二人の間に入りとりなそうとした。

「子爵、彼女は、きみと対等でありたいと願っているんだ。紳士なら…」

が、ワルドはその手を撥ね除けた。

「黙っておれ!!」

ワルドはルイズの手を掴んだ。ルイズはまるで蛇に絡みつかれたように感じた。

「ルイズ! きみの才能がボクには必要なんだ!!」

「私は、そんな、才能のあるメイジじゃないわ」

「きみは気づいていないだけなんだよ!!」

ルイズはワルドの手を振り解こうとするが、鍛えている男の手をひ弱なルイズが振りほどけるはずがなかった。

(何よ、これ…才能才能って……)
「そんな結婚、死んでも嫌よ。あなた、私のことをちっとも愛していないじゃない。わかったわ、あなたが愛しているのは、あなたが私にあるという、ありもしない魔法の才能だけ。ひどいわ。こんな屈辱ないわ!!」

ウェールズが二人を引き離そうとするが、逆に突き飛ばされた。

「こうまで僕が言ってもダメなのかい? ルイズ。ボクのルイズ」

「いやよ、誰があなたと結婚なんかするもんですか!」

ワルドは天を仰いだ。

「こうなってはしかたない。ならば目的の一つは諦めよう」

「目的?」

「そうだ。この旅でボクには三つの目的があった。
一つ目は、きみを、ルイズを手に入れることだった。しかし、これは果たせそうにないようだ」

「当たり前じゃないの!!」

「二つ目は、きみのポケットに入っている、アンリエッタの手紙だ」

ルイズははっとした。

「そして、三つ目は……」

『アンリエッタの手紙』という言葉で、すべてを察したウェールズが杖を構えて呪文を詠唱した。
しかし、ワルドはその二つ名『閃光』のように素早く魔法を完成させ、ウェールズの胸を青白く輝く杖で貫いた。

「き、貴様…『レコン・キスタ』……」

「三つ目は、貴様の命だ。ウェールズ」

血を吐き、ウェールズは床に崩れ落ちる。彼の手にあった杖は甲高い音を立
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