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オルフェノクの使い魔
オルフェノクの使い魔7
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のか? そうだったら、きちんとした客室に行ってもらうし、港まで送ってやるよ」

サイトは黙ってルイズを見つめた。

「誰が薄汚いアルビオンの反乱軍なものですか! 私たちは王党派への使いよ。まだ、あんたたちが勝ったわけじゃないんだから、アルビオンは王国だし、正統な政府は、アルビオンの王室ね。私はトリスティンを代表してそこに向かう貴族なのだから、つまりは大使ね。だから、大使としての扱いをあんたたちに要求するわ」

そう言いきったルイズにサイトは笑ってしまいそうになり、それをおさえるのに必死だった。このような状況でよくもまあ、ここまで言うことができたものだと。
そんなことをできるのは、すでに生をあきらめたものか、まだ何とかなると思っているバカしかいない。
ルイズの瞳に“諦め”の文字は見当たらない。つまり後者だ。

「正直なのは、確かに美徳だが、ただじゃすまないぞ」

男はスープの入った皿を置くと、「頭に伝えてくる」と言って去っていった。

「いいぞルイズ。さすがはボクの花嫁だ!」

ワルドはルイズの肩を叩いた。
サイトが「食べないのは慣れている」と言いだしたため、ルイズとワルドの二人は、一つの皿からスープをすすった。

「頭がお呼びだ」

再び、扉が開き、先程の男が現れた。


―――――――――――――――――――――――――


狭い通路を通り、三人が連れて行かれたのは立派な部屋だった。どうやらここがこの空賊の頭の部屋、つまり船長室のようだ。
豪華なディナーテーブルがあり、一番上座には派手な格好をした空賊がいた。
大きな水晶のついた杖をいじっている。こんな格好だが、メイジのようだ。
頭の周りでは、ガラの悪い空賊たちがニヤニヤと笑って、入ってきたルイズたちを見つめている。
頭がゆっくりと三人を値踏みするように見つめている次の瞬間、サイトが跳び、頭の目の前に着地し、いつの間にか生み出したトライデントを突きつけた。

「いつまでこんなお芝居につき合わせる気だ?」

「なんのことだ?」

しわがれた声で頭はサイトを睨みつけた。

「最初、俺たちの乗っていたあの船は貴族派だと信号を送ったのに無視した。貴族派と繋がっているにもかかわらず、手を出すはずがない。裏切りだと判断されて消されるだろうからな。
次に、人選を間違えたな。賊にしてはどいつもこいつも仕草に品がありすぎる。それにおまえたち、臭くなさすぎだ。賊だからと偏見を持つつもりはないが、頭のあんたが清潔にしているならまだしも下っ端まできれい過ぎる。わざと汚したみたいだが、人の鼻はごまかせても俺の鼻はごまかせない。
俺たちに探りを入れにきたやつは、あきらかに貴族派だと答えた方が安全だといっていた。汚い商売に慣れているやつらが、あっさりと自分
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