オルフェノクの使い魔7
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の矢が飛んでくる。それをすべてウォーターカッターで叩き落し、矢の射程外である厨房に飛び込んだ。続いてルイズを抱えたワルドが、傭兵たちが次の矢を構える隙をついて飛び出し、無事に厨房にたどり着き、そのまま裏口から外へ出た。
即座にサイトが鋭利な感覚で周囲を警戒するが、誰の気配もない。
(おいおい、本当にいないぞ。どういうことだ? 誘導か? 周囲に気配らしいものはない…、向こうがこちらの目的を知っているのなら、待ち伏せ? よく分からないが、警戒だけはしておくか)
最短ルートを知るサイトを先頭にし、足の遅いルイズを背負ったワルドがそれに続き、桟橋を目指して走り出した。
――――――――――――――――――――――
「あ!?」
「どうした!?」
サイトたちが出て行った後、キュルケが声を上げ、ギーシュが反応した。
「オールド・オスマンに頼まれていたお使いを忘れてた…」
「さっさと終わらせて届ける」
「そうね」
――――――――――――――――――――――
建物までたどり着くと、サイトは足を止め、周囲に意識を向け、敵がいないかどうかを確認する。その間にワルドがサイトを追い抜き、階段を上がる。気配がないことを確認したサイトがその後を追う。
長い階段を上ると、丘の上に出た。その先には巨大な樹が四方八方に枝を伸ばしている。
大きな山ほどもある、巨大な樹で、木の枝には船が木の実のようにぶら下がっていた。
ワルドは、樹の根元へと駆け寄る。樹の根元は、巨大な吹き抜けのホールのようになっており、各枝に通じる階段には、プレートがはってあり、駅のホームのようだった。
ワルドは目当てのプレートを見つけると、駆け上がり始めた。サイトもそれに続く。
階段を駆け上がる途中、ふと、気がついたかのようにサイトは振り返り、手で虚空を薙いだ。生み出されたウォーターカッターが階段を上ってきた者の足元の段を斬った。
思わず立ち止まった相手を確認し、それがフーケと共にゴーレムの肩に乗っていた仮面の貴族であることが分かるとウォーターカッターの第二撃を放った。しかし、貴族は不可視のウォーターカッターの軌道が分かっているかのように避けてみせた。
(ッ!?)
内心避けられてことに動揺しつつも、鍛え上げられた戦士としての肉体が、意識するよりも早く、攻撃を避けた隙をつくようトライデントの突きを放った。だが、貴族は、それを飛び越えようとする。瞬時にサイトは上にウォーターカッターを放つ、しかし、それも貴族は避けた。が、何かにぶつかったかのよう吹っ飛ばされた。
振り向くとルイズを降ろしたワルドが杖を構えていた。エアーハンマーで貴族を叩き落したようだ。
貴族はそのまま、外まで飛ばされ、落下していった。
(何故、やつ
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