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オルフェノクの使い魔
オルフェノクの使い魔6
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たちが着てくれたおかげで、余韻も短かったし、な)

「あなた、何か病気で抱えているの?」

「さあ? とりあえず、助かった、礼を言う」

「ちょ、ちょっと、どこに行くの?」

「街を見てきたいんだ。何があるか分からないからな。少しでもここの地理を知っておきたい」

そう言って歩き出す、サイトをほっとけず、キュルケとタバサは彼の後を追いかけた。


――――――――――――――――――――――――


夜、キュルケとタバサに「酒を飲むくらいなら明日のために寝ろ」と言われ、酒場から追い出されたサイトはボーっと月を見ていた。
赤い月が白い月の陰に隠れて見えない。その見えない月を思うとそれがある存在を連想させた。
『闇を切り裂く赤き閃光』仮面ライダーファイズ、そして、それに変身する青年、乾・巧。

「どう、なったかな…」

自分がライオトルーパー隊隊長として行った最後の任務のターゲットであり、その後、スマートブレインを去ることを決めたとき、連れ出した男。
追手は自分が引き受けたが、途中でこっちに連れてこられたため、あの後どうなったかは、分からない。
もしかしたら、無事、仲間と合流し、救世主として村上を殺したかもしれない。
もしかしたら、ライオトルーパーにつかまり、殺されたかもしれない。
もしかしたら、記憶喪失になって靴職人になっているかもしれない。

「…まぁ、研究所で開発された新ツールを持たせたんだ。どう、転んでもおかしくないか」

青白い光を放つ月を見上げていたサイトは気配を感じ、振り向いた。

「……負けたぐらいで泣かないでよ。みっともない」

そこにはルイズが立ち、腕を組んでサイトを睨んでいた。

「泣いてない。それよりどうした?」

「キュルケやタバサが、妙にあんたのことを心配しているから、気になってみにきたのよ」

「それは、心配してくれたと取っていいのか?」

「あ、当たり前でしょ。あんたは私の使い魔なんだから!」

顔を真っ赤にするルイズにそのことをつこうかと思ったが、今はやめておくことにした。

「何故、俺のことを話した?」

「え?」

「ワルドに俺のことを話したそうじゃないか」

「だって、ワルドは仲間よ。信用できるわ」

「俺は、信用していない。オスマンのジジイがなんで、俺をハーフドラゴンとやらにしておく理由を忘れたのか?」

「王宮の研究局が、下手に興味を示してモルモットにしないためでしょ。
だ、だから、ワルドは平気よ!!」

「いろいろ調べた」

「え?」

「昨日の襲撃者たちのこととかな。今日もあれから街中を歩いてきた」

「何、勝手なことを!」

「事前に言わなかったことは謝る。だが、言えなかったのには
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