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オルフェノクの使い魔
オルフェノクの使い魔6
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いる。それが原因で、自分の本当の名前を知られてしまった。
タバサの思考がさらに深まろうとしたとき、ふわっと頭に何かのった。顔を上げてみると、手を頭に乗せたサイトがいた。

「待たせた」

それだけ言うと歩き始めたサイトをタバサは追いかける。二人はそれなりに綺麗な居酒屋にたどり着いた。

「たぶん平気だとは思うが、離れるなよ」

「(コクン)」

店内に入ると、サイトはカウンターに立っている店主に歩み寄り、二三言葉を交わし、コインを数枚転がすと店主は顎で入り口から見えずらい位置にあるテーブルを示した。
その席には、妙齢の美女が一人で座っていた。サイトはその女に断りを入れることなく正面の席に座り、タバサもその隣りにちょこんと座る。

「情報がほしい」

「何の話かしら?」

「あんたが、この街で一番の情報屋だって聞いたんだけどな」

「騙されたのよ」

「ここ数日中に大勢の傭兵を雇ったっていう話はないか?」

サイトは、否定する女の言葉を無視して話を進める。ちょうどそのとき、あらかじめ頼んでおいた酒がテーブルに運ばれてきた。
サイトはそのうちの一つを女のほうへおく。

「前金だ」

「……昨日、『金の酒樽亭』って傭兵の溜まり場にいた、王室派に雇われていたアルビオン帰りの傭兵たちを全員雇ったっていう女がいたって噂よ」

「その女の情報は?」

「ここからは別料金よ?」

「かまわない」

「メイジで結構美人だったらしいわ。それと白い仮面に黒いマントをつけた貴族が一緒にいたそうよ。あとは、『金の酒樽亭』に部屋を取っているらしいけど、寝泊りするためってわけじゃないみたい。部屋は取っただけだそうよ」

「他には?」

「これ以上はまだ何も、もう少しすればもっと情報が入ってくるんだけど」

「いや、十分だ」

そういうと、ふところから袋を取り出し、女のほうへ投げる。

「こんなに?」

「情報料と、これからのための前払いだ。俺の顔を忘れるなよ」

「ええ、こんな気前がいいんなら、上にとってある部屋でサービスしてあげるわよ。もちろんタダで」

「いや、いい。間に合っている」

「あら? そういう趣味なの?」

女はタバサの方を見る。

「想像に任せする」

サイトはタバサを連れて店から出ていった。
それを座ったまま見送った女の側に、店主がサイトたちの置いていったグラスを回収するためによってきた。

「珍しいこともあるもんだな」

「え?」

「おまえさんが男を部屋に誘うだなんて、それもあんなガキをさ」

「彼はガキじゃないわ。ガキじゃあんな眼はできないもの」

「惚れたのか?」

「さぁ?」

次にさっきの少年が尋ねてきたと
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