オルフェノクの使い魔4
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年。とりあえず、彼のことは我々だけの秘密にするとして、彼はハーフドラゴンの末裔ということにしよう」
「ハーフドラゴン? あの人と龍の間に生まれたといわれる種族ですか?」
「ウム、すでにその血筋は途絶えたといわれておるが、オルフェノクなどという未知の存在よりは現実味がある。下手に騒がれたとしてもすぐに沈静化できよう」
「わかりました…」
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食堂の上の階にある大きなホールで舞踏会が行われていた。
キュルケが買ってきたブランド物の服を着たサイトは、バルコニーの枠にもたれ、華やかな会場を眺めていた。
SWAT隊の総隊長をやっていたとき、村上に連れられてこういった舞踏会へ無理やり参加させられたとこがあった。
(あのときは、完全に峡児のおもちゃだったよなぁ…「これが私の自慢の息子です」とか言いやがって…
なんか思い出したら、ムカついてきた)
サイトのそばの枠には、シエスタが持ってきた肉料理の皿と、ワインの壜がのっていた。つい先程まではサイトのグラスにかいがいしくお酌していたが、仲間のメイドに呼ばれ、今はホールの中で忙しそうに働いている。
(……変身、できたんだよな…)
ふと外の空を見る。ライダーへ変身するにはスタートアップコードを入力してセットするだけではダメだ。その後、スマートブレイン製人工衛星イーグルサットから電子レベルまで分解されたスーツを電送してもらわなければならない。
つまり、この空にもその人工衛星がいるのだ。
(何故、この世界にベルトがある? しかも、あのジジィ曰くかなり昔から…それに人工衛星が何故ある? 二号機があるなんて話聞いたことないぞ)
何の情報もない今、あれこれ考えても仕方ないと、頭をパーティの方へ移した。
パーティが始まる前に踊る約束を一方的にしてきた、きわどく派手なドレスを着たキュルケはたくさんの男に囲まれ、笑っている。できれば、約束を忘れていてくれると助かるんだが、とサイトは思った。
黒いパーティドレスをきたタバサは、一生懸命にテーブルで魚の骨と格闘していたため、適当にとってやってから、魚料理を盛った皿を抱えて自分のところへやってくるようになった。
「ヴァリエール公爵が息女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール嬢のおな〜〜〜り〜〜〜〜〜!」
主役がそろったことを確認した楽士たちが音楽を奏で始めた。それにあわせて貴族たちが踊り始める。
ルイズの周りには、今までからかってきたノーマークの少女の美貌に気づき、男たちが唾をつけておこうと集まる。が、ルイズは誰の誘いを断り、バルコニーに佇むサイトに気づき、近寄ってきた。サイトがキュルケの買った服を着ていることに眉をひそめたが、すぐもとに
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