オルフェノクの使い魔4
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にしていたが、サイトの姿が目に入ったとき、さっきの話を思い出し、嬉しさよりもサイトのことが気にかかった。
「……オールド・オスマン。サイトには、何もないんですか?」
「残念ながら、彼は貴族ではないからのぉ。そうじゃなぁ、ワシ個人から何かご褒美をやろう」
サイトは少し考えてから机の上に置かれたままのカイザギアを見つめた。
「これを、俺が使いたいときにいつでも使えるようにして欲しいっていうのは?」
「フム、いいじゃろ」
「オールド・オスマン! そんなに簡単にOK出していいんですか? 仮しも宝物庫に入れていた大事な代物なのですぞ」
二つ返事でOKを出したオスマンにコルベールが声をあげる。
「しかし、これを扱うことが出来るのは彼だけじゃよ。しまっているだけじゃ、本当に宝の持ち腐れじゃよ。
さてと、今夜は『フリッグの舞踏会』じゃ。この通り『呪われし衣』も戻ってきたし、予定どおり執り行う。今日の主役は君たちじゃ。しっかりと着飾ってくるのじゃぞ!」
オスマンに礼をするとサイト以外の三人がドアに向かう。ルイズがサイトのほうを向くと彼は「先に行っていろ」と言った。
少女三人が出て行き、男三人だけが残った。
「なにか、まだ用かね?」
「おまえたちは、まだ何か俺に関することで話していないことがある」
「…それもオルフェノクとやらの能力かね?」
「いや、俺のカンだ。予想としてはこれのことか?」
そう言って左手の甲にある使い魔のルーンをオスマンに向けた。
「カイザに変身したとき、それからオルフェノクへ変化したとき、感じたことがないほど身体が軽くなった。そんな感覚一度もなかった、これが付く前まではな。普通に考えれば、これに何かあると思うだろう」
「ほぉ、頭まで切れるとは、恐れ入る。そのルーンはそこにいるコルベールくんの調査の結果、ガンダールヴの印らしい」
「ガンダールヴ?」
「ウム、伝説の使い魔の名じゃ。ガンダールヴはありとあらゆる武器を使いこなしたそうじゃ」
「なるほど…その伝説の力がカイザに変身したときや、トライデントを使ったとき、俺にブーストをかけたわけか」
「そのようじゃな。まだ、何か聞きたいことがあれば遠慮せずにここへくるといい」
「わかった」
サイトが部屋を出て行き、年長者たちが残った。
「コルベールくん、君はどう思う?」
「どう、と言われますと?」
「彼じゃよ。オルフェノクと名乗とった」
「私は宮廷に報告すべきだと…」
「バカモン!! そのあと彼を実験動物にでもする気かね!?」
「失礼しました。しかし…」
「伝説の使い魔、ガンダールヴのルーンを持ち、その能力がなくとも強い力を持ったオルフェノクの少
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