オルフェノクの使い魔(ゼロの使い魔←劇場版仮面ライダー555)
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ころが黄金色の輝きを放った。一瞬で光は収束。ただの石ころはピカピカと光る金属に変わっていた。教室内にどよめきが起こり、キュルケは身を乗り出した。
「そ、それってゴールドですか?」
「違います。ただの真鍮です。ゴールドを錬金できるのは『スクウェア』クラスのメイジだけです。私はただの……」
ごほん、ともったいぶった咳ををして、シュヴルーズは続けた。
「『トライアングル』ですから……」
サイトはルイズをつついた。
「なあ」
「なによ。授業中よ」
「スクウェアとか、トライアングルとかって、なんだ?」
「系統を足せる数のことよ。それでメイジのレベルが決まるの」
「系統を足せる?」
ルイズは小さな声で説明した。
「例えばね? 『土』系統の魔法はそれ単体でも使えるけど、『火』の系統を足せば、さらに強力な呪文になるの」
「フムフム」
「『火』『土』のように、二系統を足せるのが、『ライン』メイジ。シュヴルーズ先生みたいに、『土』『土』『火』、三つ足せるのが『トライアングル』メイジ」
「つまり、『土』一つだと“ストーン”が出せて、もう一つ『土』を足すと“ロック”、『火』を足せば“メテオ”ってところか?」
「なんで全部攻撃系なのよ……っていうかあんた本当は知ってんじゃないの?」
「記憶力と理解力は驚異的にあるらしい。恩師によく言われた」
こういう話になれば自然とこの質問が出てくるものである。
「そういえば、おまえはいくつ足せるんだ?」
ルイズは黙ってしまった。
サイトは深く聞かず、一つがやっとなのだろうと勝手に結論づけた。
話しているのをシュヴァルーズに見咎められた。
「ミス・ヴァリエール」
「は、はい」
「使い魔と仲がいいのは結構ですが、私語は慎みなさい」
「すいません……」
「おしゃべりをする暇があるのなら、あなたにやってもらいましょう」
「え? わたし?」
「そうです。ここにある石ころを、望む金属に変えてごらんなさい」
ルイズは立ち上がらない。困ったように、もじもじするだけだ。
「どうした?」
「な、なんでもないわよ!」
いつまでも立とうとしないルイズに声をかけると怒鳴り返された。
「これも恩師からの受け売りなんだが、失敗は成功するために必要不可欠な材料だそうだ」
「……」
サイトの言葉のおかげかルイズが席から立ち上がった。
「先生」
「なんです?」
「やめといた方がいいと思いますけど……」
「どうしてですか?」
「危険です」
キュルケは、きっぱりと言い切った。教室のほとんど全員がうなずいた。
「危険? どうしてですか?」
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