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オルフェノクの使い魔
オルフェノクの使い魔(ゼロの使い魔←劇場版仮面ライダー555)
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を出ると、ちょうど同じように隣りのドアが開いた。中からは燃えるような赤い髪の少女が現れた。サイトと同じくらいの身長、褐色色の肌、ルイズと比べとルイズがかわいそうになるほど大きなバスト。すべてがルイズと対照的な少女だった。

「おはよう。ルイズ」

「おはよう。キュルケ」

ルイズが嫌そうに挨拶を返したが、キュルケと呼ばれた少女は大して気にしていないようだ。

「あなたの使い魔って、それ?」

「そうよ」

「あっはっは! ほんとに人間なのね! すごいじゃない!
どうせ使い魔にするならこういうのかいいわよねぇ〜。フレイムー」

キュルケの呼び声に応じて彼女の部屋から真っ赤で巨大なトカゲが現れた。サイトはそれに興味を引かれて歩み寄るとぽんと頭に手を乗せ、撫でてみる。熱を感じるも、暑すぎるほどではなかった。

「あら? あたし以外が触れるなんて」

どうせ威嚇されて終わりだと思っていたキュルケは驚いてサイトを見る。

「敵意がなければ平気みたいだぞ?」

そう言ってフレイムを撫でつづけるサイトの腕を取り、ルイズは突然歩き出した。


―――――――――――――――――――――


ぐいぐいとサイトを引っ張っていたルイズはふと立ち止まり、近くにあった窓のふちに手をおき、外に向かって力いっぱい怒鳴った。

「くやしー! なんなのあの女は! 火トカゲを召喚したからって!!」

「おちつけよ。あんなの水ぶっ掛けちゃおしまいなんじゃないのか?」

あくびをかみ殺しながら言うサイトをルイズが睨むつけた。

「確かに火トカゲは水に弱いけど、ちょっとやそっとの水じゃ蒸発して終わりよ」

呆れたように呟くとルイズは何で私にはこんなのが、とブツブツいいながら再び歩き始めた。その後ろについて歩くサイトはぺろっと舌なめずりをした。

(トカゲか、こっちは水龍だぞ…)

食堂で食事を済ませ(満腹にさせないとさっき言っていたことを実行するかもしれないとルイズは警戒したが、サイトはしっそなスープと硬そうなパン二切れだけだったにもかかわらず何も言わなかった)、教室に入った。
魔法学院の教室は大学の講義室を石で作ったようなつくりだった。ルイズが現れたとたん、生徒たちが一斉に振り向き、くすくすと笑い始めた。
ルイズはそれを気にしたそぶりも見せず、真中くらいの場所に座った。その隣りにサイトが座ると睨んだが、悟ったのか何も言わなかった。
少しすると、紫のローブをまとった中年の女性が教室に入ってきた。

「皆さん。春の使い魔召喚は、大成功のようですね。このシュヴァルーズ、こうやって春の新学期に、様々な使い魔たちを見るのがとても楽しみなのですよ。
あら? 変わった使い魔を召喚したものですね。ミス・ヴァリエール」
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