第七章
[8]前話
「あの人は」
「部下の人達と一緒に食べてるらしいけど」
「その部下の人達もか」
「美味しいって言うてるらしいで」
「何ていうかな」
亜紀は麻里佳のその話を聞いて述べた。
「世の中凄いな」
「こっちの世界もな」
「イギリスってほんまに味がな」
「あかんねんな」
「そうやね、まあとにかくや」
「古いお菓子の家も売れて美味しく食べてもらってるから」
「円満解決や」
そうなっているというのだ。
「ほんまにな」
「そやな」
二人でこうしたことを話した、そしてだった。
ここで麻里佳の手にあるものが宿った、それは何かというと。
「左甚五郎や」
「何やそれ」
「歌舞伎の登場人物でな、木像彫るんや」
「ああ、その彫る道具か」
「それをや」
今しがたというのだ。
「これまで持ってた大工道具が変わったわ」
「神器にやな」
「そうなったわ、進化っていうか」
「生まれ変わりか」
「そうなったわ」
まさにというのだ。
「道具がな」
「そうか、ほなその大工道具はか」
「これまでとは全くちゃう」
「凄いもんやな」
「あーしに心の中で誰かが言ってるわ」
「それは何よりやな」
「そしてや」
麻里佳は亜紀にさらに話した。
「神託を乗り越えてな」
「強くなったか」
「全体的に一回りな」
それ位というのだ。
「そうなったわ」
「そうか、ほなな」
「これからやな」
「オタワに戻って」
そうしてと言うのだった。
「またな」
「そやな、次の場所に行って」
「そうしてな」
「やるべきことしていこうな」
二人でこう話してだった、新たな神具と強さを手に入れた麻里佳は亜紀と共に次の場所に赴く為に足を進めた。神託を乗り越えても自分達のやるべきことはむしろこれからだとわかっているが故に。
お菓子の家 完
2019・2・27
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ