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レーヴァティン
第九十三話 ローマからその五

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「動くからな」
「そうするか」
「まずはな」
「それはええけどな」
 ここで美奈代が眉を顰めさせていってきた。
「問題があるで」
「ああ、ローマの周りか」
「最近モンスターめっちゃ出てきてるやろ」
「それに賊もな」
「連中どうにかすることや」
 このことが先決だというのだ。
「内政と軍隊の整備はやっていってもな」
「そっちにも力を入れないとな」
「あかんで」
「それはな」
「やってくやろ」
「ああ、俺達がそれぞれ軍隊を率いてな」
 そうしてというのだ。
「モンスター退治にな」
「賊の征伐をやな」
「していったな」
「市民の不安を取り除くな」
「連中を放っておいたらな」
 それこそというのだ。
「為政者じゃないからな」
「世界を救うモンでもな」
「ないからな」
 だからだというのだ。
「ここはな」
「モンスターも賊もな」
「征伐していくぜ」
「そうでないとな、湖の方にも出てるしな」
「ああ、そっちもな」
「やっていくぜ」
 こう美奈代に答えた。
「モンスター退治もな」
「頑張っていくね」
「これからな」
 こう言ってだった、久志はローマとその近辺に近頃頻出しているモンスター達を自ら出て倒していった。
 その中には巨人達もいてだった。
 官邸に帰ってだ、久志は眉を顰めさせて言った。
「昨日も今日もな」
「巨人が出て来たね」
「ああ、一昨日も出たしな」
 共に出て共に帰った剛に応えた。
「三日連続だな」
「三日連続はね」
「これまでなかったな」
「滅多に出ないからね、巨人は」
「モンスターの中じゃ遭遇率低いよな」
「災害だから」
 言うならばというのだ。
「それでね」
「そんなに出ないからな」
「その筈だけれど」
「最近やたら出るな」
「どういうことかな」
 剛は首を傾げさせて言った、そして官邸の休憩室に入ってだった。自分の向かい側に座っている久志に言った。
「巨人がここまで出るって」
「滅多に出ない連中がな」
「不思議だね、ただね」
「出て来たらな」
「やっつけないとね」
「本当に街も村も何でも壊すからな」
 巨人達が出て来ればだ、とかく彼等は出没すればその場にあるものをその巨体と怪力で手当たりに破壊するのだ。
「だからな」
「出て来たら絶対にやっつける」
「そうしていっているな」
「他のモンスター達もそうだしね」
「ああ、しかしモンスターもな」
 巨人以外の彼等もというのだ。
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