掌の上だと気づいて士郎くん!
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殿が四に近い三といった所。エロゲ主人公の親友ポジに不可欠な好感度スカウターが示すこの数値は、全員がヒロインに成り得るという恐るべき現実を示唆しているでござる」
「……はぁ?」
真剣な顔をして何を言うかと思えば、何を寝言垂れてんだ……。
だがあながち的外れでもない辺りが恐ろしい。アルトリア達とマシュはそんな感じだろう。いやマシュのそれは恋愛感情に結び付く好意ではないはずだし、ネロは友人だ。アタランテにいたっては接点は余りない。的外れではないが、ちょっと明後日の方にある的を射抜いてる。
しかし、恐れるべきはそこではない。
「なんで初対面の連中の事でそんなに断言出来るんだか……」
極短いやり取りとも言えないやり取りで、そこまで感情を見抜けるのは空恐ろしさを覚える。
要点は、人の感情を見抜く眼力である。そのふざけた言動の裏にある鋭さは、接する時間が長ずれば人心掌握も簡単にしてしまえるものだ。本人の気質的に本人の望む純愛には使えなさそうなのには目を瞑るとして。
黒髭は割と真剣に答えた。
「見る者が見ればすぐ分かりますぞ。というよりこれは拙者が鋭いのではなく、マスター氏の存在感? みたいなもののせいですな」
「俺?」
「デュフフ、彼女達は明らかにマスター氏をリーダーとして信頼しているでござる。絆レベルで言えば五は超えてますな。アタランテ殿は四かな? けども他の面子は五を壁とすると十に近いか、八か七といった感じでござる」
限界超えてるんだが。
「その好意と信頼、拙者の船を制圧した時の雰囲気に、マスター氏自身の采配、切れ者の雰囲気、歴戦の戦士の風格、そしてイケメン。あふれでるリア充の波動をこの黒髭が見間違う訳がござらぬでコポォwww」
「……言うほど整った顔立ちでもないはずだが」
「充分整ってござろうが! 謝れ! 拙者や拙者の同胞らに謝れ!」
「す、すまん……」
「それに男は雰囲気も大事でござるよ? あ、話しやすい……気になる……頼れる……頼りたい……そんなふうに相手に思わせられる、これは大事な、そう大事なポイント。幾らか顔面偏差値が低くとも、そこさえ持てれば異性の眼を引くは必定! ところでマスター氏、一つ折り入って相談が」
「……なんだ」
「拙者を! 弟子にしてくだちぃドゥフwww」
なんの弟子だ。それから頼むんなら真面目に言えと伝えたい。
「断る」
「そこをなんとか! 拙者もマスター氏のように心の綺麗な美女美少女に慕われたいでござぁ!」
「まずはそのふざけた言動をやめろ。話はそれからだ」
「なん……だと……?」
愕然とする黒髭である。なんでだ、普通の事を言っただけなのだが。
「拙者の英霊としてのアイデンティティーを捨てろと……?」
「そんなアイデンティ
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