第6章:束の間の期間
第197話「明かされる謎」
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…だからと言ってすぐに干渉を始めるのは早計です」
「けど、何をどうすれば……」
帝は、準備が必要なのは理解したが、何をどうすればいいのか、困惑した。
椿と葵はともかく、司や奏、神夜も同じような考えだった。
「椿は政府機関、葵は鈴さんや澄紀さんを中心に、退魔師、式姫の皆に情報伝達を。母さんと父さんには僕から話を通しておく」
「分かったわ。他の皆は手分けしてなのは達やクロノ達に伝達して頂戴。事は、如何なる手を使ってでも取りかからないといけないわ。急ぎなさい!」
まずは情報を行き渡らせるべきだと判断し、優輝と椿が指示をだす。
その指示に全員が慌てて動き出す。
「緊急事態中の緊急事態!絶対に協力し合うようにしなさい!……祈梨と言ったわね?貴女にも、政府機関に説明に赴いてもらうわ」
「分かりました。この状況は、私も看過できないですから」
慌ただしくも、的確に行動する。
何事も情報が重要だ。そのために、まずは“伝える事”を最優先とした。
「―――詳しい事は、リヒトから会話記録を送っておいたから、それで確認してくれ」
『分かった。……大事になったな』
『正直、規模が大きすぎて実感が湧かないわ』
「それでも、事実だ。嘘にしても、あんな壮大な嘘をついても何も得にならない」
両親への通信を終わらせ、優輝は次の通信へと移る。
その際、事前に周りに特に監視の目がない事を確認しておく。
なお、政府機関はこの時、椿と祈梨が事情説明するために席を外していた。
「……ジェイル。今いいか?」
『構わないよ。そろそろ私からも連絡したかった所だ』
「タイミングがいいな」
通信相手は、やはりと言うべきか、ジェイル。
他の皆と同じように、ジェイルにも先程の事を伝えようと通信したのだ。
「詳しい事はリヒトの記録を送るから後で確認してくれ。……で、だ。以前も言っていた神が、目を覚ました。そして、詳細は分からないが近い内に次元世界とも平行世界とも違う、神界と言う世界の神々と戦う事になる」
『……それはまた、随分と大きな話じゃないか』
「僕らに取れる行動は、とにかく情報を広げ、協力体制を整える事。そして、出来る限り戦力を整える事だけだ。神に普通の攻撃は通用しない。その点に関しては、目覚めた神が何とかしてくれる。……後は、神に通用する戦力が必要だ」
簡潔に事情と、これから必要な事を伝える。
今はこれだけでいい。ジェイルならば、会話記録を見れば全て理解する。
……そんな信頼も含めながら。
「そっちも用件があるんだろう?」
『その通りだとも。以前、時空間に歪みが出来ていると言っただろう』
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