第7話 第三次ティアマト会戦
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ため、これに過剰に反応した護衛部隊は危険宙域の手前で引き返してしまった。
が、これが仇となる。
護衛部隊が引き返した後、輸送船団は哨戒行動をとっていた帝国軍の巡航艦2隻と遭遇。
唯一、護衛に残っていた巡航艦グランド・カナルが自らを犠牲にして必死に時間を稼いだことで民間船の半数は目的地に到着し、残る半数も安全宙域まで逃げ延びることができた。
・・・・・
2月に入り、同盟軍では第十一艦隊司令官ホーランド中将がマスコミに公言したティアマト星域での迎撃案を、最終的な作戦案として決定した。
もっとも、迎撃に適した星系がそういくつも存在するわけではなく、その意味での軍事的蓋然性は高い作戦だったため反対が少なかったとも言える。
だが、最終的に宇宙艦隊司令長官であるロボス元帥の決定を促したのは、ホーランドが口にしたブルース・アッシュビー元帥の大勝利を再現するという言葉だったかもしれない。
統合作戦本部長のシトレ元帥を超えたいロボスにとって、それは甘美な誘惑であった。
話を戻すが、この作戦に投入される艦隊は6個艦隊。
ホーランドの第十一艦隊の他には、シトレ元帥の意向によってビュコック中将の第五艦隊とウランフ中将の第十艦隊、ボロディン中将の第十二艦隊が先発し、国防委員会の予算処置が下り次第、パストーレ中将の第四艦隊とムーア中将の第六艦隊が続くこととなった。
一方、その頃すでに帝国軍はイゼルローン要塞に達し、最終的補給を受けていた。
<アドルフ>
もうすぐ、あの大惨事(笑)ティアマト会戦が行われる。
俺の指揮するのは1個艦隊12000隻。
それは良いんだが……何で参謀長がノルデン、お前なんだよ!!
どうしてこっちに来るんだ!?
お前は原作通りラインハルトのところにでも行ってろ。
俺より無能な奴は要らん。邪魔だ!
副参謀長は大佐に昇進したミュラー。
旗艦ウィルヘルムの艦長にシュタインメッツ(大佐)がいることがせめてもの救いだ。
分艦隊司令官の1人にシュムーデ少将の名もあるが……確か原作だとカストロプ動乱で戦死した奴だったよな?
情報が少なすぎて能力は分からんが、ここで俺の下に配属されたのも何かの縁だ。
使えるようなら使ってやろう。
「そろそろ旗艦ヴィルヘルミナにて会議の時間です。シャトルの用意は整っておりますのでお急ぎ下さい」
「だりぃ〜、つーか何で参謀長あいつなの? ミュラーでいいじゃん」
「大佐である小官では1個艦隊の参謀長はさすがに無理かと」
「そこを何とかする為の権力だろうに……まあいい、とりあえず行ってくる」
俺の出る幕は無いと思うけどな、会議。
* * *
宇宙暦795年/帝国暦486年 2月20日。
先発した同盟軍の4個
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