猫娘と回想、I・アイランド編
NO.100 回想《5》 集まる者たち、その2
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
るからには本気で行かないと!)」
そう思ってやる気を出していた。
「いくよ!(ワン・フォー・オール、フルカウル! 15%!!+身体強化・怪力!!+脚力強化!!)」
一気に強化系の個性を上乗せして出久の体に紫電が走っていき、気合とともに腕を振るうと風が巻き起こる。
「それではヴィラン・アタック……スタート!!」
MCがそう告げた瞬間、出久の姿はまるで蜃気楼でも起きたかの如く一瞬でその場から消え去って次にはあちこちで爆発音や破砕音が何度も発生して、一気に最後の一体のロボットにまで拳を迫らせていた。
「(すごい! まるでマイトおじさまみたい! でも、一瞬だったからよく確認できなかったけど……違和感があるわ。まるで力を抑えているみたいな……)」
メリッサがそう思っている間にも出久は最後の一体をその拳で粉砕していた。
そしてそのタイムが、
『…………えっと、私の見間違いでしょうか? タイムは11秒……です! よく分からなかったので、スローモーションによる確認映像を見る事にしましょう!』
そう言ってMCがモニターを見るように観客を促す。
そこには同時に左手では炎を出して、右手では硬質化した爪を展開して伸ばして貫いている光景が映った。
それも一瞬の事であり、次には足蹴りによるただの蹴りとは思えない破壊力でもってして通過するだけだったというのに粉々に粉砕していて、最後の一体を拳で砕いているという光景が映し出されていた。
それらの動きがたったの11秒であったのは驚きを通り越して観客のほとんどが呆気にとられるという感じであった。
中にはこんなに個性を何個も持っている出久に興味を持ちだすものも少なからず存在していた。
そして帰ってきた出久を歓迎する飯田とお茶子の二人。
「さすがだな、緑谷くん!」
「すごいよ、デクちゃん!」
「あ、あはは……でも少し張り切りすぎちゃったかも……」
対して爆豪は口をあんぐりと開けてしまっていた。
「な、な、な、な……」
「……爆豪、認めろよ。スピードに関しては緑谷が一枚上手だってな……」
切島が爆豪の肩に手を置いていた。
そんな、驚愕が冷めやらない中でさらに次の挑戦者がいたようで、
『すごいすごい! すごーい!!』
というMCの声が聞こえてきて全員が見ると、そこには岩山を覆うように氷山が聳え立っていた。
『タイムは14秒! 現在2位です!』
氷と言えばお馴染みである轟焦凍の姿がそこにあった。
「と、轟くんもいたの!?」
「もしかして、彼も……?」
「は、はい……」
「なにかの奇縁なのかしら? でも、さすがみんなヒーローの卵だね」
と、素直に称賛していた。
だが、ただ一人爆豪はというと、出
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ