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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica34魔女の誇りに懸けて〜Fabia Kroserg〜
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「ファビアさん。ちゃんとお話をしませんか?」

「ヴィヴィちゃん?」

「ジークさん。ここは抑えましょう」

「話すことなんてない。カイラ(わたし)を見捨てた、あの王たちを許さない・・・!」

槍っ子たちが一斉に三叉槍の先端を向けてきた。ジークさんがわたしを庇うように前に躍り出てくれた。わたしは「ファビアさん!」と呼びかけを続ける。

「うるさい。オリヴィエ達はカイラ(わたし)を見捨てて、今度は末裔が私の邪魔をする・・・! 魔女の誇りを傷付けた者は、未来永劫呪われよ・・・!」

敵意に満ちた瞳がわたし達を貫く。

「オリヴィエ達は、カイラさんを見捨てたわけじゃないです!」

「魔女の森が焼かれた後、クロゼルグのみんなは新たな住処を探す為にシュトゥラから離れた。カイラ(わたし)はそれでも森に残った。それなのにあの日以来、オリヴィエ達は逢いに来てくれなくなった。待っていたのに。ずっと・・・!」

「それは・・・」

オリヴィエが“聖王のゆりかご”に搭乗することを決めたことが理由だ。当時のカイラさんはそれを知らなかったのかな・・・。

「あなた達がクラウスの記憶で何を見たのかは知らないし、聞く気もない。だけどカイラ(わたし)を見捨てたのは事実! それだけで十分!」

ファビアさんはわたし達から距離を取り・・・

悪魔合身(デビルユナイト)

そうポツリと漏らした。すると槍持ち1体と、丸顔人形1体がファビアさんの胸の中に吸い込まれていって、また巨大化したコウモリの子にパクッと食べられちゃった。

――姿態編成(シェイプシフト)――

コウモリの子の中から光が溢れて出て、パリィーン!と細々と割れていく。中から姿を見せたのは大人の姿へと変身したファビアさんだった。どう見ても完全な臨戦体勢。うぅ、出来れば言葉で、お話で解決したかったんだけど・・・。

「ジークさん・・・」

「ウチは、ヴィヴィちゃんが間違ってたとは思うてへんよ。ただ、あの子がオイタがちょう過ぎる聞かん坊なイタズラっ子ってだけや。ちょこっとばかりお仕置きした上で話を聞いてもらおうか・・・!」

わたしとジークさんは、ファビアさんを止めるために身構えた。
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