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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica34魔女の誇りに懸けて〜Fabia Kroserg〜
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って苦笑い。よかった。ホッとするもすぐにわたしはファビアさんと視線を交える。

「何を目的として、こんなことをするんですか・・・!?」

「エレミアの手記。私は大して興味ないけど、あなた達が手に入れるというのなら奪い取ってやる」

静かな声色の中に含まれる怒りの感情に、わたしは「どうして・・・?」からの二の句が告げなかった。

「オリヴィエとエレミア、それにイングヴァルト。あの3人への復讐は、クロゼルグの血脈に課せられた使命」

「「復讐・・・!?」」

シャルさんのお話だとファビアさんは、アインハルトさんと同じようにご先祖様の記憶を受け継いでるみたい。そして今の話からして、オリヴィエ達のお友達だったカイラ・クロゼルグの記憶承継者だ。

「待ってください! 復讐ってどういうことですか! クラウス殿下たちと、カイラさんは友達だったんですよね! それに魔女の森が焼かれたのは、クラウス殿下たちの非じゃなかったはずです!」

「うん! クラウス殿下の記憶見たけど、魔女の森を焼いたんは別の国や! 確かに、原因はリッド達にあったかもしれへん! そやけど・・・!」

「魔女の森の件は判ってる・・・。ゆりかご起動の反対派によるもの・・・ん? 見た? どういうこと?」

「え? えっと・・・」

「それは・・・」

わたしとジークさんは顔を見合わせた後、クラウス殿下の記憶を見たっていう話について説明。ルシルさんの魔法の中には、対象の記憶映像を複数人に見せるものがあって、当時のクラウス殿下の記憶を見たと伝えた。

(あ、これって勝手に教えてもいいのかな・・・? あぅ、ごめんなさいルシルさん)

「そう・・・記憶を映像で見られる特別な魔法・・・か。オーディンの末裔、フォルセティ・ヤカミを逃がしたのは痛かった」

「フォルセティを、逃がした・・・?」

「セティ君に何したんや・・・!?」

「答えて!」

ファビアさんは煩わしいって感じたのかしかめっ面になって、「末裔たちや、この邪魔者たちと同じようにしようとしただけ」複数の小瓶を首から提げた槍持ちを指差した。

「リオ、ルールー!?」

「ミカヤさん、エルスさん!?」

イクス達と同じ、素っ裸で瓶詰めされてる4人の姿を確認できた。そしてやっぱり気を失ってるみたい。今すぐに取り返したいけど本当に・・・敵対して戦って勝って・・・でいいのかな。ファビアさんは誤解してる。それを解くための説得が一番じゃないのかな・・・。

「ちょうオイタが過ぎるんちゃう?」

ジークさんの雰囲気がピリピリしたものになる。気持ちは解かるけど、ここで本当に戦うのが正しいのかっていう迷いがわたしにある。フォルセティやコロナ達のことも気になるけど・・・。でも今はきっと・・・
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