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ドリトル先生と日本の鉄道
第十二幕その六
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「是非、ただ」
「ただ?」
「そうした日に抗議に来るとは」
 宮田さんはあの列車砲の模型を展示しない様に抗議しに来て不法侵入で捕まった人達のことも思いました。
「本当に独善的ですね」
「全くですね、子供達の前で抗議なんて」
「何を考えているのか」
「そして他の博物館の中で観ている人達のことも」
「考えていないのですね」
 他の人達のことは一切というのです。
「それで騒ぐなぞ」
「その時点で正義ではないですね」
「正義は暴走すれば」
「その時点で正義でなくなりますね」
 宮田さんとお話してもこう思うことしきりでした、そしてこのお話の後で先生は宮田さんと別れてです。
 研究室に戻ってこの日は夕方まで論文の執筆と講義を行いました、先生はこの日も学問に励んでいました。
 そして夜にお家でトミーにこのことをお話するとトミーは先生にこう言いました。
「よかったですね」
「僕がお話をする前に終わってかな」
「その人達が皆逮捕されて」
 そうなってというのです。
「本当によかったですよ」
「警備員の人達と警察の人達にはご苦労だったけれどね」
「そんな迷惑な人達が先生と会わずに逮捕されたなら」
「それでいいんだね」
「はい、そういえば学園で話題になってしましたね」
「鉄道博物館の前で騒動があったってだね」
「野党の市会議員の人もいたとか」
「あっ、そうだったんだ」
 このことにはおやと思った先生でした。
「政治家の人もいたんだ」
「それで今ネットでも話題になっていますよ」
 市会議員が現行犯逮捕されたとです。
「不法侵入で捕まったと」
「ちょっとしたニュースだね」
「そうですね、ですがその人も終わりですね」
「政治家が現行犯逮捕されるとかね」
「もう選挙にも通りませんね」
「そう思うよ、正門でのチェックを強引に突破して鉄道博物館の前まで来たっていうから」
「不法侵入罪ですね」
 トミーもそうなると言いました。
「確実に」
「そうだよね、じゃあね」
「その人達には絶対に前科がついて」
「その分リスクが付いて回るね」
「そうなりますね、自業自得ですよ」
 トミーはこうも言いました。
「本当に、そして」
「僕とそうした人達が会わなかったことは」
「よかったです、幾ら先生が覚悟されていても」 
 学問でそうした人達の独善で向かおうと決意していてもというのです。
「そもそもです」
「対しないことがだね」
「第一ですから」
 それだけにというのです。
「本当によかったです」
「事前に防がれてこそ」
「最善ですから」
 何かが起こる前にというのです。
「何といいましても」
「その通りだね、ではね」
「はい、心配ごともなくなって」
「鉄道博物館は列車砲の模型を展示し続け
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