第二章
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「しかし確かな証拠はなくて」
「まだ実在が言えないだな」
「そうでやんすよ」
「それでこっちの世界では実在が確かめられていて」
「動物園でもいるでやんすが」
「その水ライオンのだか」
「北極にいる種類でやんす」
こう宮沢に話した。
「かなり珍しい生きものでやんすよ」
「そだか」
「動物園でも珍獣扱いでやんす」
こちらの世界の動物園でというのだ。
「凄いものを意外なところで見たでやんすな」
「おらも獣や魔物には詳しいだが」
狩人だからだとだ、宮沢は述べた。
「どうもこの辺りの獣には詳しくないだ」
「北極の獣にもでやんすか」
「ホッキョクグマやセイウチは知ってるだ」
こうした生きもの達はというのだ。
「ゴマフアザラシやイッカククジラも」
「結構知ってるでやんすな」
「それとホッキョクギツネも。こっちの世界ではペンギンもいるでやんすな」
「そのペンギンは」
「オオウミガラスだ」
元々はこちらがペンギンであり南極にいるものはナンキョクペンギンと呼ばれていたのである。
「それだ、あとステラーカイギュウも知ってるだ」
「そこまで知ってたら十分でやんすよ」
「そだか」
「そうでやんす、それででやんす」
「あれはホッキョクミズライオンの子供だか」
「そうでやんすよ」
「そうだか、それでこの島にもいるだか」
こう言おうと思ったが、すぐにだった。
宮沢は有島のこれまでの話からこう述べた。
「北極の獣だな」
「そうでやんす、下にいるでやんす」
「ホッキョクグマと一緒に」
「この島は北極よりもずっと温暖でやんす」
「なら本来はいないだか」
「なにでここにいるのか」
それがとだ、有島は言うのだった。
「あっしにはわからないでやんす」
「貰ったんだ」
ここでだ、二人の後ろから声がした。二人が振り向くとそこにはダークブラウンの毛の熊人の男の子がいた。着ている服はカナダの樵の様だ。
「北極を行き来しているお爺さんからね」
「あんたは誰でやんすか?」
「うん、僕はマックホーリーっていうんだ」
「マックホーリー君でやんすか」
「ヘンリー=マックホーリーっていうんだ」
男の子は名字だけでなく名前も話した。
「宜しくね」
「こちらこそでやんす」
「宜しくだ」
有島だけでなく宮沢も挨拶をした。
「これから」
「あっし達は旅の冒険者でやんす」
「冒険者の人達だね」
男の子は二人の隠した身分に納得した、特に疑うことはなかった。
「そうなんだ」
「そうでやんすよ」
「じゃあずっと旅をしてるんだね」
「それで今はこの島にいるでやんす」
有島は男の子に気さくな感じで答えた。
「あっし達は」
「じゃあホワイトみたいな子も見てきたんだ」
「その猫みたいな子の名
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