第86話 約束をすっぽかすと後が怖い
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
た面持ちでやってきていた。
「あれ? 何でザッフィーはパンイチなんでぃ? まさか色町に駆け込んで一杯引っ掛けた挙句、酔った女を食っちまったとかですかぃ?」
「・・・・・・」
「おやおや、こりゃまたお盛んなこってぇ」
その時の沖田の顔は「新しい玩具が出来た」と言わんばかりに凶悪な笑みを浮かべていたのだが、それを見た三人は額に冷や汗を流しながら沈黙を守った。
誰しもが彼の毒牙に掛かりたくなどないのだから。
「そ、それで・・・俺に何か用なのか?」
「あぁ、今晩副長が大志達を連れて行くところがあるからその打ち合わせをしたいって言ってましたぜぃ。ま、俺は生憎別件があるんでその場には立ち会えないんですがねぃ。一応予定としてはあんたとシグナムの姐さんを同行させるみたいでさぁ」
「シグナムも連れて行くとなると、ただ事ではないな。分かった、すぐに屯所へ戻るとしよう」
すっと立ち上がると、ザッフィーは今の人間の姿から毛並みが整った大型犬の姿へと戻る。
この姿であれば仮にスッポンポンであったとしても問題なく歩き回れると言うもの。
「新八、すまないが俺は急用が出来たから先に帰ると伝えておいてくれ」
「え、あ、ちょっと!!」
新八の静止も聞かず、ザッフィーはその場から脱兎のごとく走り去ってしまった。
よっぽど此処から去りたかったのだろう。
走り去る彼の背中が何処か焦っているようにも見えた。
「にしても、ザッフィーは一体誰を食っちまったんでぃ? 場合によっちゃ猥褻罪で豚箱にぶちこまなきゃならねぇんで面倒なんだけどなぁ」
「あぁ、えぇっと・・・それはーーー」
ユーノがしどろもどろに説明しようとした矢先、とてつもない殺気がホテルの入口から発せられたのを感じ取り、一同の視線がそちらに向く。
「何処行きやがったんだぁぁぁ! あのクソ駄犬がああぁぁぁぁーーーー!!!!!」
其処には怒りのボルテージが限界を突破し、今にも伝説のスーパーリリカル人にでもなりそうな位に額に青筋を浮かべて血管がぶち切れかけているアルフが立っていた。
因みにちゃんと衣服は身に着けており、僅かな優しさだったのか、ザッフィーの衣服がその手には持たれていた。
だが、一足違いか、肝心のザッフィーことザフィーラは屯所へ向かって駆け足で帰ってしまった後の事で。
「えと、あ・・・アルフ・・・とりあえず落ち着いて・・・ザフィーラだったら・・・」
「ザッフィーの旦那だったら今晩キャバクラ行くんでその打ち合わせに帰ったとこですぜぃ」
「お、沖田さぁん!!」
これまたユーノの説明を遮るかのように沖田が真相をぶちまける。
因みにわざと仰々しく言ったのはこの後の展開が楽しみだった事に他ならない。
「キャバクラだ〜〜〜
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ