黒魔術-Dark Majic- Part5/大魔獣VS光の巨人
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となしく逃げたら、格好がつかないじゃない!」
ルイズも引き下がらろうとせず、キュルケ同様にこの事態の解決に乗り出そうと名乗り上げた。
「ルイズ、でも…」
「会長…こうなったからには、ルイズたちは引きませんよ」
アンリエッタが、ルイズまでも事態の収拾に乗り出そうとしていることに戸惑っていると、深いため息と共にハルナが、これ以上は隠し事はできないと言いたげに言った。
「そう、ですね。これこそルイズらしいですわ」
その視線に、アンリエッタはふぅ…と息を吐いて手を上げる。呆れのため息ではない。昔からルイズを知っているかこそ、ルイズが危険と承知で飛び込むことについて納得させられた。
「ん……?ちょ、ちょっと待ってもしかして会長だけでなく、ハルナも知ってたの!?あの巨人や化け物について!」
が、ルイズは今、ハルナが口にしたその言い回し方を聞いて、ハルナがあたかも、このような非現実的な事態への心当たりがあることに動揺を繰り返した。あの怪物や巨人について知り尽くしているかのごとく語るアンリエッタ、それに対してハルナもあたかも知っていたかのように言い出している。すると、ハルナは後ろ髪をポニーテール型に結ぶと、シエスタの疑問に肯定した。
「何を隠そう、あたしも会長と同じ、ナイトレイダーの一員だからさ」
「ナイト、レイダー?」(っていうか、ハルナの口調、なんかいつもと変)
「今の状況下、詳しい説明は省きますが、簡単に言えば、あのような怪物より人々を秘密裏に守る組織です」
今はウルトラマンへの助力のためにも、詳しい説明をしてる場合ではない。簡潔にアンリエッタが、自分たちの立場をルイズらに説明した。
「会長、あたしが奴の攻撃からゼロたちを守って時間を稼ぎます。それまでの間、お願いします」
「お願いします。どうか気を付けて」
「はい」
「ちょ、ちょっとハルナ!」
見送りの言葉を送ると、ハルナ…否、アキナはウルトラマンたちのもとへと走り出す。無謀だとルイズの制止が飛ぶが、同時にハルナの体が光に包まれ、二人のウルトラマンたちと同じサイズにまで巨大化し、彼らに似た容姿の二本角の女型の巨人となって現れた。
「は、ハルナ!?」
ハルナが目の前でウルトラマンたちに似た巨人へ姿を変えたことにルイズたちは目を剥いた。
(人が巨人に姿を変えた…じゃあ、やっぱりあの巨人って!)
ハルナが変身したこともあって、テファの中に、銀色の巨人の正体について、ある確信が生まれた。
「あなたはどうするの?」
ファウストがゼロたちを、身を呈して守る中で、キュルケはそれを一瞥した後にテファにも話を振った。
「え?」
「さっきから手、ずっと悔しそうに握ってるわよ。何かできることがないのかって」
「!」
指摘を受け、テファは自分の右手に目を落とす。汗ばんだ手が、ぎゅっと握り
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