暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
黒魔術-Dark Majic- /Part4 復活のシジルさん
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トラマンとして、ルイズの安全を守ること。
「お、お待たせ…」
思考に耽っていると、ルイズがようやく店から出てきた。
「なんか…その、悪かったわね。今日強引に突き合わせて」
「なんだよ、今日は妙に素直だな」
「う、うるさいわね!どうしてもキュルケに負けたくないからつい気合が入っちゃっただけで…べ、別にあんたに水着を選んでほしかったとか、そ、そそ…そんなんじゃなんだからね!!」
また赤くなった顔を逸らしながらルイズが怒鳴った。あぁ、やっぱりいつものこいつだと思う。
「でもルイズ、やっぱ見せられないのか?」
「だ、ダメなんだから!土下座されたって絶対に見せてあげないんだからね!」
買い物袋を覆い隠すように背中に回して絶対に見せないぞ、とルイズはアピールする。サイトも男、むしろ異性に対する欲求はある方だから、ルイズが頑なに購入した水着を見せてくれないのが残念に思えた。
すると、買い物袋に目を落としたルイズは、ため息を漏らした。
「はぁ…一応ミスコン様に水着手に入れたけど、これであのキュルケに勝てるかしら」
「なんだよ、急に弱腰だな」
「だって……」
ルイズ自身、自分の体付きや性格面については、正直自信が持てずにいる。怒りっぽくて、素直に気持ちを口にできず、それでいて暴力的。体は幼さを残したままだ。それに引き換えキュルケは、女子から嫌われる傾向ではあれど、彼女は容姿も肢体も、そして性格面においても男子たちから好かれるタイプだ。悔しいが、自分に持っていないもの、自分よりも優れているものをあいつは持ってるのだ。そう思うと、キュルケが相手だから負けられないと意地を張っていたのに、勝負する前にモチベーションが下がってしまう。
「自己アピールの時に備えて、新しい特技とか…何かアピールできることを増やした方がいいかしら?」
「アピールポイントか。そういやお前、何か特技とかあんの?」
「…ないわ」
「ないのかよ!?」
「うるさいわね。なによ…特技があるのがそんなに偉い?」
ついサイトからの突っ込みを食らってルイズはムキになる。
「じ、じゃあ…趣味は?」
「…編み物なら。得意じゃないけど」
趣味はあるようだが、自信があるわけではないようだ。これではパンチに欠けてしまう。
「やっぱり何か、ミスコンに備えて新しい特技とか身に着けた方がいいかしら」
「それは…うーん…難しいと思うぞ」
サイトはルイズが考えた案に対して否定的な見解を示した。
「俺の師匠が言ってたぜ。『小手先の力は本当の強さじゃない』って。ミスコンのためだけに特技をこさえたってうまくいかない。むしろありのままのお前のまま勝負に出たほうがいい」
「そうかしら?」
「考えてもみろって。なれないことを無理やりやっても、自分の魅力をアピールできるか?」
「それは…」
無理だ
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