第十一幕その八
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「海の幸の鍋だってね」
「すき焼きなんかも好きだね」
チーチーは知っています、先生はこの鍋も大好きだということを。
「王子に日本に行く前にご馳走してもらってから」
「先生がここまで美食家になるなんて」
「想像していなかったよ」
オシツオサレツもそうです。
「日本酒も飲む様になって」
「中華も何でも食べる様になったしね」
「本当に先生の食生活は一変しましたね」
トミーが見てもです。
「スパゲティにしましても」
「ナポリタンとか大好きだよ」
「日本のあのスパゲティも」
「うん、いいよね」
ナポリタンについてもお話する先生でした。
「素敵な味だよ」
「本当にそうですよね」
「あんなのよく作ったよ」
「日本人のアイディアの一つですね」
「何でもあれはね」
まさにと言った先生でした。
「アメリカ人が食べていたスパゲティを見てね」
「作ったものですね」
「第二次世界大戦後に出て来たものでね」
「比較的新しいんですね」
「そうなんだ、けれどあの味がね」
先生にとってはです。
「凄くいいんだよね」
「先生の大好きなスパゲティの一つですね」
「そうだよ」
実際にと答えた先生でした。
「あれは本当に美味しいね」
「他のパスタもお好きですしね」
「いや、イギリスにいたらパスタのこともね」
ピザと並ぶイタリア料理の代表であるこの食材はというのです。
「ここまでよく知らなかったよ」
「フェットチーネやペンネやマカロニ、あとリングイネですね」
「そうしたものまでね」
「それも日本に来てからだね」
「日本にはイタリア料理のチェーン店もありますしね」
「全国に展開しているね」
「神戸や大阪にもお店のある」
先生が今住んでいる神戸そしてよく行く大阪にもです。
「あちらですね」
「ええと、カプリ何だったかな」
王子はそのお店の名前は今一つ把握していませんでした、それで言葉を少し濁してしまいました。
「そのお店だよね」
「うん、大蒜とオリーブオイルを上手に使っていてね」
「美味しいんだね」
「そうなんだ」
こう王子にもお話する先生でした。
「このお店もね」
「そうなんだね」
「馬鹿に出来ないよ」
「だから先生も好きなんだね」
「時々言っているよ」
「中華街にも行ってるよね」
「神戸にいるしね」
神戸には中華街もあります、日本は他には横浜と長崎にもあります。
「だからね」
「中華街にも行って」
「美味しいものを楽しんでいるよ」
「中華街はイギリスにもあるよね」
「あるよ」
「世界中にあるからね」
そう言っていい位多くの国にあります。
「欧州各国にもあって太平洋諸国だとね」
「どの国にもあるかな」
「韓国にはこの間までなかったけれどね
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