猫娘と回想、I・アイランド編
NO.097 回想《2》 メリッサとの出会い
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緑谷ガールに個性を譲渡したことは話していないから、そのつもりでお願いね?」
「あ、やっぱりそうなんですね?」
「うむ。何度も言うようだがワン・フォー・オールの秘密を知る者には危険が付きまとうからね」
出久自身も含めてワン・フォー・オール関連の情報を知っているのはかなり限られてくるだろう。
話しても危険に巻き込むだけだから今一度出久は用心して取り掛かろうと思ったのであった。
そして大きい背中をしているオールマイトにいつか追いつくために、フォウから引き継いだ個性も含めていつか必ずワン・フォー・オールを使いこなそうと心に決めた。
そんな時に、二人がいる場所から向かって階段が続いている方からなにかの跳ねるような音が何度も聞こえてくるのに、出久の猫耳の聴覚は気づいた。
オールマイトも気づいたのかそちらへと視線を移す。
「おじさまー!」
そこにはホッピングに乗っかっている金髪で眼鏡をかけている見るからに美少女がやってきた。
少女は「マイトおじさま!」と言いながらもオールマイトへと飛びついた。
オールマイトも「OH! メリッサ!」と言って満面の笑みを浮かべている。
出久はただただその光景を眺めているだけであった。
「お久しぶりです、マイトおじさま。来てくださってとても嬉しい」
「こちらこそ招待してくれてありがとう」
それからオールマイトと少女が少しの間戯れている中で、出久はこの少女がオールマイトの親友……?と考え込んでいた。
親友にしては若すぎるし、なにかしらの個性か……?と見当違いな方へと誤解が広がっていた。
出久がそんな事を考えている間にも、
「デイヴはいまどこにいるんだい、メリッサ?」
「フフ……今は研究室にいるわ。研究が一段落して、それでお祝いとサプライズを兼ねて、マイトおじさまを招待したの」
「そういうことか。それで、どんな研究内容なんだい?」
そうオールマイトが聞くが、それで少女は顔を俯かせて、
「守秘義務とかで教えてもらえなかったの……」
「そうか……研究者も大変だな。っと!」
そこでようやくオールマイトは色々と考え込んでいる顔をしている出久に気づいたのか、
「あぁ、緑谷ガール。彼女は親友の娘で……」
「メリッサ・シールドです。はじめまして」
そう言ってメリッサは出久に手を差し出してきた。
出久は内心で早とちりだったかと反省し、握手をしようとしたのだが、
「あ……」
そこで出久は肘まで手袋があったので取りずらい事に気づいたので、
「す、すみません。このままでいいでしょうか?」
「うん。大丈夫よ」
「それじゃ……はじめまして。雄英高校ヒーロー科、一年の緑谷出久です」
「雄英高校……それじゃマイトおじさまの生徒!?」
「う、うん……」
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