猫娘と回想、I・アイランド編
NO.097 回想《2》 メリッサとの出会い
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手本のように声を掛けたつもりが、相手が相手だったために我も忘れて大声を上げてしまった案内嬢。
その叫びにまわりで歩いていたコンパニオン、観光客、各取材陣などがオールマイトへと殺到してくる。
出久は「わっ!?」と一瞬怯みそうになるが、オールマイトがすかさず腕を引っ張って背中へと隠してくれたのでなんとか難を逃れていた。
「(少し待っていなさい)」
それぞれに対応をしながらも小声でそう言われたので「はい!」と答えておいた。
ただ、取材クルーの何名かが出久の事にも気づいたのか、
「もしかして、あなたは雄英高校一年ヒーロー科の緑谷出久さんですか!?」
「えっ!? えっとー……はい」
「オールマイトと一緒にいるというのはどういうご関係でしょうか!? 一生徒として着いてこられたのでしょうか?」
「雄英体育祭での宣誓の時の事を詳しくお聞かせくださいませんか!?」
「インゲニウムを治療した個性はなんなんですか!?」
と、いつの間にかオールマイトと出久で半々に群がられていたために、出久は少し混乱しているためにオールマイトはさすがにまずいと感じたのか、
「HAHAHAHA! みなさん、今はせっかくのお祭りです。そこまで真剣に聞くのも慣れていない彼女には辛いものでしょう。ですから今回だけは控えていただけないでしょうか?」
「「「「は、はひ……」」」」
「オ、オールマイト……」
オールマイト的には紳士的に対応したつもりだったのだが、結構真剣な顔で言っていたために取材陣が委縮してしまっていた。
天然だったのか「おや……?」と言っているが、もう流れはオールマイトに流れてしまっていたので次第にいなくなっていた。
「どうしたんだい、彼らは?」
「オールマイト……すごい切羽詰まった顔になってましたよ?」
「む……まぁ、結果オーライだよ! HAHAHAHA!」
笑ってごまかすオールマイト。
「さて、少し足止めされてしまったけど、約束の時間には間に合いそうだな」
「約束の時間、ですか……?」
「あぁ。久しぶりに古くからの親友と再会しようと思っていたんだ。だから緑谷ガールももうしばし私に付き合ってくれないかい?」
「オールマイトの親友……もちろん喜んで!」
出久は迷わず即答した。
オールマイトと親友になれる人などかなり限られてくるだろうからである。
オールマイトほどの有名人となると、親友になりえる人など極少数だと出久は感じたからだ。
特に悪い意味ではないのだが、ワン・フォー・オールの秘密の関係上も関係してくるので、その親友と言う人は果たして知っている人なのかどうか、と出久は考えていた。
だが、その疑問に対する答えはすぐにオールマイトから聞く事になった。
「あ、それとその彼にはワン・フォー・オールや
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