第三章
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「とにかく滅茶苦茶強いからな」
「それでだね」
「会ったら逃げた方がいいかもな」
こう言うのだった、二人は兵士のその話を聞いてから街に出てそれで街の中を歩きつつ話をした。
雪路は自分の横にいる宮子にこう言った。
「じゃあ暫くね」
「この街の中を歩いてだすな」
「情報を集めて」
そうしてというのだ。
「巡り合ったらね」
「その時はだすな」
「私が闘って」
そうしてというのだ。
「やっつけるか」
「その話を聞くか」
「まあ最初は話を聞いた方がいいかね」
「無闇に闘うよりは」
「どうもこれまで闘った人は話をしてないね」
剣とは、というのだ。
「闘うにしても話を聞かないとね」
「その理由を聞いて」
「そうしてからだね」
「闘うには」
「ああ、というか私達なら」
ここで雪路はこうも言った、アフリカ南部の趣の石が目立つ街の中を。
「どんな相手でもね」
「ええ、一人一人でもね」
「倒せる自信があるし」
「私も術ならだす」
「闘えるね」
「そして雪路ちゃんは」
「ああ、格闘がそもそも専門だからね」
ストリートギャングだからだというのだ。
「かなり自信があるよ、ドラゴンでも巨人でもね」
「何匹、何体出てもだすな」
「勝てるよ」
「そうだすな、それならだす」
「剣にも勝つよ、今回の旅でもモンスター達を数えきれないまでに倒してるし」
二人でそうしてきた、今の二人の身分は冒険者だ。その身分と偽名で神託の旅に出ているのである。
「剣もね」
「出会って話して闘うなら倒す」
「人を殺してなくても傷付けるのはよくないしね」
「どっちにしても止めないといけないだす」
「だからね」
それでとだ、こう話してだった。
二人は今は街の中を歩いて行った、そしてだった。
一日歩いてだ、その日の夜にだった。
繁華街を歩いているとだ、ふとだった。
雪路は裏路地にきらりと光るものが見た、それで宮子に言ってそちらに二人で行くとそこにだった。
これまで聞いた通り二メートルの大きな刀身を持つグレートソードが宙に浮かんでいた、銀色に光る刀身が実に眩しい。
その剣にだ、雪路は問うた。
「あんたが噂になってる剣かい?」
「冒険者や兵士達に勝負を挑んでは倒しているとか」
「ああ、その剣かい?一人でに動いているっていう」
「少なくとも私は自分の意志で動いている」
これが剣の返事だった。
「自分の魂を持ってな」
「あんたに聞きたいことがあるわ」
剣を見据えてだ、雪路は身構えつつ問うた。
「幾つかね」
「それは何だ」
「まず何で魂を持ってるんだい?」
「私はある腕利きの刀鍛冶に造られたが」
「その刀鍛冶に」
「そうだ、最高の剣をと念を込められてな」
そうしてという
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