第一章
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妖剣
石川雪路と萩原宮子は雪路の神託によって今はアフリカのマダガスカル島にいた。その島に入ってだった。
雪路は宮子にこう言った。
「この島はこっちの世界でも独特みたいだね」
「噂には聞いていたけれど」
宮子もこう返した。
「変わった生きものが一杯いて」
「面白い島ね」
「本当にそうね、アイアイもいてこの世界にしかいない生きものも色々いて」
「何かずっとここにいたくなるね」
「んだども」
それでもとだ、宮子は雪路に話した。
「それが出来ないのがだ」
「私達だからね」
「雪路ちゃんもわかってるだな」
「ええ、それはね」
「なら行くだ」
宮子はスリックの顔を笑みにさせて雪路を前に進ませる様に告げた。
「これから」
「そうしましょう、今からね」
「そうするだ」
二人はこうした話をしてだった、そのうえで。
共にマダガスカルの北の方に向かった、だがその道中で二人はよからぬ噂を聞いた。その噂はというと。
巨大で禍々しく燃える剣が一人でに動きそのうえで冒険者や兵士達を襲っているというのだ、その話を聞いてだった。
雪路は立ち寄った街のレストランで駝鳥の卵のオムレツを食べながら自分と同じものを食べている宮子に言った。
「私が思うにその一人でに動く剣がね」
「私もそう思うだ」
宮子はフォークとナイフでオムレツを食べつつ雪路に応えた、二人共酒も一緒だがそれは赤ワインだった。
「雪路ちゃんの神託だ」
「そうだね、じゃあね」
「その剣を見つけ出してだな」
「何とかしようね」
「そうするだ、ただ」
「ああ、聞いた話だとね」
宮子の言わんとしていることを察してだ、雪路は述べた。
「勝負を挑んで闘った冒険者や兵士は傷付けてもね」
「殺した人は一人もいないだ」
「そうだね、そうなるとね」
「物騒な剣にしてもだ」
「せめてものね、それに」
雪路はオムレツを肴に飲みつつ話した、巨大なオムレツはボリュームといい味といい赤ワインの肴に丁度よかった。
「殺さないってところにね」
「邪なものを感じないだな」
「そう、それがね」
どうにもと言うのだった。
「私は気になるんだよ」
「私もだ」
これは宮子もだった。
「そこが引っ掛かるだ」
「何かあるわね」
雪路はその目を光らせて述べた。
「その剣には、一人でに動くところといい」
「誰かに操られてるか意識を持ってるか」
「どっちかにしてもね」
「やっぱり何かあるだ」
「それは間違いないからね」
「だからこそだすな」
完全な秋田弁を出してだ、都は雪路に応えた。
「まんずその剣を探すだな」
「そうするよ、しかし宮子ちゃんもね」
「どうしただ」
「いや、秋
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