第六章
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「女の子は家族のところには戻れないだすな」
「追い出されたからね」
「娘の病気を考えずにすぐに追い出す様な親のところにいてもだす」
「仕方ないんだね」
「例え戻してもいいことにはならないだす」
だからだというのだ。
「私達につてがあるだす」
「そこにだね」
「預けるだす、まずは里に戻るだすよ」
「ああ、君達の本来のお仕事もあるし」
「それの解決の為にもだすよ」
「まずは人里にだね」
「戻るだす、ではだす」
「これでお別れだね」
「機会があればまた会うだすよ」
「その時は宜しくね」
宮子達と魔物は笑顔で別れてだ、そうしてだった。
宮子達は少女を連れて村に戻った、そのうえで早速薬を調合してだった。
村長の娘の病気を癒し隣村の悪ガキを即座に呼んでその子に白状させて親に怒らせてからだった。後は将来有望だと真面目に勉学に励む様に言い。
ゴブリンの山の民の少女はまずは孤児院に預けた、少女はそこですくすくと育ちそれから心優しいゴブリンの子供のいない老夫婦の養子となって幸せな一生を過ごした。村長の娘は村の心優しい青年と結婚し悪ガキも心を入れ替えて以後は勉学に励み後に優秀な薬剤師となったがそれは別の者が槍である。
幾つかのことを成し遂げた宮子は雪路と共に村を後にしてその足で焼き鳥屋に入りそこで網で焼いた鶏肉を二人で食べつつ飲んでいると。
「善普堂薬量考だすか」
「ああ、いきなり出て来たわね」
雪路は宮子の前に出て来て彼女が手に取って名前を言った書について述べた。
「それがあんたの新しい神具ね」
「ええ、薬学のことをさらに詳しく教えてくれてね」
そしてとだ、宮子は雪路に話した。
「知力もかなり上げてくれる」
「そうした神具ね」
「これも備わって」
そしてというのだ。
「私はこれまで以上にいい薬剤師になっただす」
「そして全体的な力もだね」
「強くなっただす」
このことを実感しているというのだ。
「まことに」
「それは私もだったしね」
雪路は微笑んで自分のことも話した。
「よかったわね」
「本当にそうだすな」
「それじゃあ」
「神託を適えただすし」
「次の目的地にね」
「行くだすな」
「食べて飲んで」
二人で鶏肉を焼き肉の様に焼いて食べてそうして肥前の酒を飲んでいる、そうしながらの言葉だった。
「それからね」
「次の場所に行くだすよ」
「そうしようね」
「私達のやることはこれだけではないだすからな」
神託を果たして新たな神具を手に入れて自分自身も強くなる、それだけで終わりではないということだ。
それでだ、宮子もこう言ったのだ。それで次の行くべき場所を見つつそのうえで今は雪路と共に美味いものを飲んで食うのだった。次の一歩の為の英気を養う為に。
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