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龍天使の羽撃き
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「諸君。今日集まって戴いたのは他でもない。マスダイバーとブレイクデカールの件だ」

「その前にヴォジャノーイ。きちんと灯りを付けたらどうだ?」

ゲンドウポーズのヴォジャノーイにキョウヤが突っ込む。

「っはー! 空気読めよキョウヤ。そんなんだからお前はいつまでたっても…いや言うまい」

ヴォジャノーイがコンソールを弄ると、部屋に灯りがついた。

場所はARROWSが所有するディーヴァ級宇宙戦艦プレーローマの会議室だ。

集まった面々はGBNのトップランカーだ。

ヴォジャノーイ、キリト、アスナといったシビルジャッジメンターはもちろん、キョウヤ、ロンメル、シャフリアール、タイガ、マギー…。

いわゆるトップフォースのリーダー級の会談だ。

ヴォジャノーイが席を立つと、スクリーンの前に立った。

「まず、今回集まってもらったのは運営の意志ではない。
もちろん外部追跡班も無関係。俺の独断で集めさせて貰った」

ヴォジャノーイがホロウィンドウをタップする。

スクリーンに【Anti Breakdacal Union】の文字が浮かぶ。

「先日のフォースバトル、つまり公式戦においてブレイクデカールが使用された。
ここに居る者なら知っているだろう」

ヴォジャノーイの言葉に皆がうなずく。

「だが残念な事に、証拠がない。これは我々外部追跡班も困っている。
だが、それは些細な事だ。重要な事は、敵が回復能力を持ちつつあるという事だ。
そうだな? ロンメル」

「ああ。その通りだ。倒しても倒しても、復活する」

「だそうだ。これに対して、現状我々には打つ手がない」

沈黙。

「訳でもねぇんだなこれがー」

と突然ヴォジャノーイが口調を崩した。

「現在、再生能力持ちのブレイクデカール機を倒す唯一の方法。それはインカーネイトシステムだ」

出席者が驚きの表情を浮かべる。

「インカーネイトシステム。この世界において感応波や脳量子波を再現するためのシステム。
その過程で生まれたバグ技である心意。
確認を取った所、インカーネイトシステムの命令は何よりも優先して処理される。
それはカーディナルシステムの基本コンポーネントに刻まれた命令だ」

再びホロウィンドウを弄る。

スクリーンに図が表示された。

GBNにおける処理優先度の図だ。

その最上位にインカーネイトシステムが置かれている。

そう、ダイバーの生命維持より上だ。

「これが通常の処理優先度だ。対してブレイクデカールを使用すると…」

ダメージ計算の欄の上に、ブレイクデカールが割り込んだ。

「こうなる。だが見て欲しい。ブレイクデカールが介入した優先度だが、それでもなおインカーネイト
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