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提督はBarにいる。
金城提督によるヒアリング調査【裏】
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せんねぇ、ウチの秘書艦仕事が遅ぇ上にしょっちゅう間違えて」

「ベラベラ語ってんじゃねぇぞ、小僧」

「……あ?」

 口調をわざと荒々しい物に変える……というよりも俺の素に戻す。さぁ、戦闘開始のゴングだ。

「この報告書に載ってる在籍する艦娘の数と名簿、それに錬度が幾つも食い違ってる。こりゃどういう事か、説明してもらおうか」

「だから、ウチの秘書艦が帳簿を間違えたって……」

「おかしいなぁ。ウチの諜報班が調べた中じゃあ、何人もの艦娘が轟沈してる事になってるんだが?」

 実は目の前のコイツには、前々から駆逐艦を消耗品のように楯にして扱い、主力を海域深部まで送り届けて敵を殲滅する……所謂『捨て艦戦法』を常用している嫌疑がかけられていた。その為、何人もの駆逐艦娘が犠牲となり、その度に新たな駆逐艦を建造。帳簿の改竄を行っていた。上手く秘書艦が誤魔化していたようだが、その綻びが僅かにだが残っていた。ウチの腹黒眼鏡にかかりゃあ、そんなのは答えを全て明らかにしてるのと変わらねぇ。

「な、何かの間違いっスよぉ。艦娘は人だって決まってるんですから……」

 若干顔が青ざめ始めている糞野郎。ならば顔面蒼白にでもなってもらおうか。俺はポケットからICレコーダーを取り出し、黙って再生を始める。

『だから、テメェ等艦娘は人の形してようが所詮は兵器だろうが!何一丁前に人のフリをしてやがんだ!あぁ!?』

 聞こえてきたのは目の前の男の声。実はウチの諜報班がコイツの鎮守府に潜入した時に秘書艦娘の電に接触。事情を聞き出して罪状はクロだと判断。決定的な証拠を掴む為に提督自らの発言を録音してもらうように要請していたんだ。最初は腐っても自分の上官である提督を陥れる行為に渋っていたが、最後には同じ鎮守府の艦娘を救う為にと泣きながら了承してくれた、と報告を受けている。こんな糞野郎の為に涙を流す必要なんざ、これっぽっちもねぇんだがな。

『どうせ駆逐艦なんざ掃いて棄てる位には作れんだからよ、せいぜい弾除けとしてでも役立ってくれや』

『し……司令官さん、皆をそんな風に扱うのはーー』

『あ?何、お前俺に口応えすんの?何ナメた事してんだ!』

 バキッ、ドゴッ、と何かを殴る蹴るするような打撃音がレコーダーから響く。恐らく、状況から考えて殴られているのは秘書艦である電だろう。

『へへへ、こういう時には艦娘って奴は便利だよなぁ?幾らサンドバッグにしてもドッグにぶちこんでバケツ使えば、綺麗さっぱり治っちまう。暴行の証拠なんざ何処にも残らねぇ』

『あ、うぅ………』

『おら、とっととドッグに行けよ!んで怪我が治ったら帳簿も直しとけよ!』

 ボグッ、という固い物が柔らかい物にめり込むような音がする。そのままツカツカと歩い
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