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徒然草
132部分:百三十二.鳥羽の作道

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百三十二.鳥羽の作道

百三十二.鳥羽の作道
 鳥羽に新しくできた道は鳥羽の宮が造営されてからつけられた呼び名ではありません。これは昔からある名前です。元良親王が一般参賀において話されたそのお声がまさに透き通るようであってそれは高台の上から鳥羽の作道にまで聞こえ届いたものです、と鳥羽の宮が造営される前に記された重明親王の日記に書いてあったそうです。
 その時に造られたものでもつけられた名前でもないのについついその時のものであろうと考えられることはよくあります。それはこの鳥羽の道においても同じでありまして結局それを知るには過去の書を読むことが最もいいことです。鳥羽の道に関しましてはどうしてもそう思ってしまいます。実際のところ間違えて覚えてしまうとそれを周囲に言ってしまいますしまたそこからいらぬ恥をかいてもしまいます。それをしない為にもやはり正しいことを学んでおくべきです。さもないとそこからどうしても恥をかいてしまいます。ですから学問は重要なのであります。学んでそこから多くのものを得られますがそれはこうしたことでも同じです。何かを知る為にも必要ですし恥をかかない為にもまた備えておくべきことなのです。学んでおけばいらぬ恥をかくこともありません。このことは非常に重要なことであります。だからこそ時があれば書を紐解くべきであります。学べばそれだけのものが得られ己の糧となっていくからであります。


鳥羽の作道   完


                  2009・9・23

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