プロローグ
僕、吉井明久は勉強をする為に図書館にへと来ていた。
えっ、ちょっと待ってよ!?僕が勉強した所でバカなのは変わりないってどういう意味なのさ!!
まぁ、僕だって出来れば勉強なんてしたくないんだけどさ・・・、昨日母さんに言われたんだ。
今度のテストで50点にも満たなかったら仕送りの量を減らすし、監視の為に姉さんを送り込むって。
そんな事をされたら僕の大切なゲームや聖典が処分されてしまう・・・!!
何としてもそれを避けるために僕はこうして図書館に来たんだ、家だと何かと誘惑が多いしね。
勉強するという意思を胸に抱きながら、僕は図書館の中にへと入っていくのだった・・・。
図書館に入って三十分、僕は勉強に行き詰ってしまった・・・。
「ダメだ、ぜんぜん頭の中に入ってこないや。」
「やはり、明久ではないか。」
そう言って机の上で前のめりになっていると、僕の事を呼ぶ声が聞こえて右の方を見てみるとそこには友達の一人である・木下秀吉が立っていた。
「あれ、秀吉も図書館に来てたんだね。もしかして、振り分け試験に向けての勉強?」
「うむ、出来る限りは点数を稼いでおきたいからのぅ。」
僕の言葉に対してそう言ってくる秀吉の後ろから声が聞こえてきた。
「ちょっと、秀吉アンタが勉強を見て欲しいっていうから来たのに喋ってばかりじゃないの。」
そう言って現れたのは秀吉と顔のよく似た女子だった。
「あれ、秀吉が二人・・・?」
「明久よ、こっちはワシの姉上じゃ。」
僕の言葉を聞いて秀吉は呆れながらにそう言ってくる。
「はじめまして、吉井君。私は木下優子、秀吉の双子の姉よ。」
「うん!初めまして、木下さんもここに勉強しに来たの?」
「それもあるけど、主な理由は秀吉の勉強を見る事ね。」
僕の問いに答えてくれる木下さんに縋る思いでこう頼み込んだ。
「ついでに、僕の勉強も見て貰えないかーなんて・・・。」
「別にいいわよ、秀吉の勉強を見るついでだし。」
僕の頼みは意外にもあっさりと了承して貰えた。
「それじゃあ、早速始めましょうか。」
木下さんの言葉に僕と秀吉は勉強を始めるのだった。
勉強を始めて三十分、僕の頭は限界を迎えた。
「う〜ん、もう頭に入ってこないよ。」
そう言いながら机に前のめりになってうなだれる。
すると、木下さんがこう言ってくる。
「まだ始まって三十分しか経ってないわよ、もっとしっかりしなさいよ。」
「姉上、明久にしてはこれでも長く続いた方なのじゃ。」
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ