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『魔術? そんなことより筋肉だ!』
最終話  今(現在)を生きる
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らない桜は、凛の情報網操作によりアヴェンジャーの封印を見守る役として士郎の傍に置かれることになったのだ。実際は、魔力の魔の字も使えない素人なのだが……。まあ、なんとかなった。

「私も、姉さんには大きな借りができちゃいましたね。」
「なーに言ってんのよ。そうでもしないと、あんたは……。」
「分かってます。でも…、本当にありがとう。姉さん。」
「バカね…。世界に一人だけの私の実の妹なんだから。当たり前じゃない。」
「じゃあ、結婚も認めてください。」
「ソレとコレとは話は別よ。」
 桜のついでの言葉を、速攻で否定する凛だった。







 キャスターによる魂食いの犠牲者も社会に復帰していき、決して表沙汰にならない聖杯戦争の爪痕は少しずつ癒えていく。
 けれど、戻らないモノもある。
 慎二の死は、表面上は事故死だし、葛木は行方不明扱い。イリヤについては、墓すらない。(※後々、士郎がアインツベルン本拠地に殴り込んでイリヤの墓を作らせる)
「忘れないようにしよう…。」
「はい。」
「痛みも苦しみも、俺達を形成する今(現在)と、未来に繋がる土台なんだ。絶対に、忘れちゃいけない。」
「はい。」
「なあ、桜。」
「はい。士郎さん。」
「一緒に、生きていこうな。」
「はい!」


「しろーう。ご飯まだー?」
「シロウ、アーチャー。今日の献立は?」
「サケの照り焼きと、アスパラとパプリカのサラダ、厚揚げとタケノコの煮物と、あと麩の味噌汁だ。それと、お隣からのもらい物で、サクランボがある。」


「あー、はいはい。もうちょっと待ててくれ。」
「……もう。」
 いつもの邪魔を受け、桜は、プウッと頬を膨らませたのだった。
「…桜。」
「ふぇ?」
 士郎が桜の耳元に口を近づけて囁いた。
「……結婚すれば、いつでもどこでもできるからな?」
「!」
 その瞬間、桜は、ボンッと赤面した。
「あ〜ら? な〜にをする気なのかしら?」
「えっ? そりゃあ…。」
「お前ら…、このバカップルが…。」
「仲が良いですね。」
「もーーー! 邪魔しないで!!」
 桜が爆発した。



 今日も今日とて、平和。
 この平和が長く続くことを願った。





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