SS21 散りゆく者達
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ー! 遠坂を!」
「いや、行くのはおまえとライダーだ。」
「何言ってんだ!?」
「私が足止めをする。」
「アーチャー…、おまえ…。」
「ギルガメッシュの宝具は知っている。」
「ほう? 贋作者が我にたてつくか?」
「その贋作者が宣言する。お前を倒すとな。」
「はっ…! よくもそのようなことを言う!」
ギルガメッシュが、階段から飛び降りてきた。
「行け!」
「…くそ。」
「士郎。行きましょう。このままでは…。」
「分かってる! アーチャー…、帰ってきたら、歯ぁ食いしばっとけよ。」
「…分かった。」
アーチャーは、静かな口調でそう言った。
凛を抱え、士郎は綺礼とギルガメッシュの横をライダーと共に通り過ぎた。
しかしその瞬間、鎖が飛んできて、ライダーの足に絡まった。
「あ!」
「ライダー!」
「行ってください!」
「けど!」
「今は生き残ることを最優先に!」
「…分かった!」
士郎は、ライダーとアーチャーを残して凛を抱えて階段を駆け上がった。
鎖に引っ張られ、ライダーは、階段の下の広間にたたき落とされた。
士郎と凛がいなくなったあと、アーチャーは、ポロッと涙を零した。
「なにを泣いている?」
「いや…。これでようやくアイツと縁が切れると思うと…つい…。」
「どうしたのかね?」
「色々とあるのだ…。」
「ほっほう…。では、君が泣くほど嫌いな相手に報復をする気はないのかね?」
「残念だが、貴様らの組む気などこれっぽっちもない。腸をぶちまけ、そして……溺死しろ!」
アーチャーが双剣を手に、ギルガメッシュと綺礼に襲いかかった。
***
桜は、セイバーと共に病院に走り込んだ。
「先輩!」
「桜…。」
「姉さんは…?」
「今…手術中だ。」
そう言って、手術室のランプを見上げた。
「…アーチャーは?」
「……分からない。」
士郎はそう言いながら、自分の手ある令呪を見た。
令呪はまだ残っている。つまりアーチャーはまだ生きているということだ。
「ごめんな、桜…。遠坂を…守れなかった。」
「生きて帰ってこれただけで、十分です。」
「あ…。」
やがて手術室のランプが消えた。
そして扉が開き、搬送用のベットに寝かされた凛が運ばれていった。
「遠坂!」
「姉さん!」
「先生、遠坂は…。」
「手術は無事に終わりました。あとは麻酔が切れて意識が回復するのを待つだけです。」
「そうですか…。」
どうやら手術は成功し、凛は無事に生還したらしい。
その後、集中治療室に運ばれ、呼吸器とともに、
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