SS20 イリヤの死
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? アインツベルンのホムンクルスは、聖杯の器。すなわち、コレ(心臓)は、未完成の聖杯。」
「てめぇ…!!」
「どこぞの雑種があの聖杯の器のペットの残る命をひとつだけにしていたから、実に簡単だったぞ。」
それを聞いて今度は士郎が目を見開き、青ざめた。
「なんてことを…。」
桜がブルブルと震えながら言った。
「それで…。てめぇは、イリヤの心臓を手にいれて何をする気だ!?」
「さてな?」
相手の男はとぼけたように言った。
士郎がリミッター解除をして筋肉を膨張させた。
「ほう? 面白い身体をしているな?」
「許さねぇ!!」
「今日は、コレを見せに来ただけだ。」
「逃がすかぁぁぁぁ!!」
「ふふふ。」
次の瞬間、士郎の周りに見えない空間から鎖が飛び出してきて士郎の身体を絡め取った。
「先輩!」
「こんな鎖…。」
士郎は強引に身体を振って、鎖を引きちぎった。
「ほう? 我がエルキドゥをその身だけで破るとは…。」
「えるきどぅ…? まさか…おまえ…。」
「察したか? では、な。」
「待て!」
男は、その場から消えた。
男が消えた後、士郎は身体を元に戻した。
「先輩…。」
「くそ……、くそおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
アスファルトを殴りつけ、士郎は叫んだ。
***
士郎と桜は悔しさと悲しみを引きずりながら帰った。
「! どうしたのですか?」
「セイバー…。」
「うぅぅ…。」
出迎えたセイバーが聞くと、士郎は俯き、桜は泣いていた。
そして、全員を集め、何があったのか話した。
「イリヤが…、今回の聖杯戦争の器だったのね…。」
「知ってたのか?」
「ううん。けど、前の聖杯戦争でも、アインツベルンは、ホムンクルスを使って聖杯を完成させようとしていたっていうのは聞いてたわ。だから…、恐らく今回も同じ手を使ったのね。」
「そして、その謎のサーヴァントに……。」
「俺のせいだ…。」
「先輩。自分を責めないだください。」
「本当にサーヴァントだったのですか?」
「あの気配は間違いなく、セイバー達と同じだ。それよりも、なにかたちの悪い感じだったが…。」
「貴様は、何かヒントを得ているのだろう?」
復帰したアーチャーが聞いた。
「ああ…、アイツ、どこからともなく出してきた鎖のことをエルキドゥって言ってた。つまり…たぶんだけど…。」
「もしや、ギルガメッシュ!?」
「知ってるのか?」
「ええ…。前の聖杯戦争で、アーチャークラスとして召喚されたサーヴァントです。なぜ、彼が…。」
「イリヤの心臓を俺達に見せびらかしに来ただけだったらしい
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