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『魔術? そんなことより筋肉だ!』
SS18 十二の試練(ゴッド・ハンド)
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か!?」
 すると倒れていたバーサーカーが、起き上がり、頷いた。
「殺さないの?」
「なあ、イリヤ。バーサーカーの命の残りって回復しないのか?」
「ううん。時間が経てば回復するよ。」
「そっか。じゃあ、次に会うときは、全部回復させてからだな。」
「ちょ、士郎!?」
「先輩、さすがです!」
 驚愕する凛とは裏腹に、尊敬のまなざしを向ける桜。
「ほ、本当に…いいの? 今度戦ったら、シロウ、死んじゃうかも…。」
「俺は死なん。桜を残して死ねるか。そして、俺はまだ至っていないんだ。」
「?」
「ユーリ兄ちゃんの境地に! このままじゃダメだ! だからバーサーカーとこれから戦い続けて限界を超え続けて、今(現在)の自分を超える!! イリヤ!」
「は、ひぃ!?」
「協力してくれないか? バーサーカーに。」
「…い、いいけど……。でも、私もアインツベルンのマスターとして聖杯を取らないといけないの…。」
「そっか…。」
 つまり、士郎の願いを叶えるには、バーサーカーを殺すしかないのだ。
「あああああ! 俺はどうしたらいい? バーサーカーを失うのは惜しい! けどユーリ兄ちゃんに会うためには、聖杯が必要…。俺は…俺は!」
「先輩…。」
「桜…、俺は、どうしたらいいんだ?」
「それは…。」
「ごめんね。シロウ…。協力できなくて…。」
「いや、いいんだ。無理を言ったのはこっちなんだからな。」
「で、でも、聖杯戦争の間だけなら、協力はできるかも!」
「そっか…。ありがとな。」
「ねえ、シロウお兄ちゃん。」
「なんだ?」
「アインツベルンに来る気ない?」
「どうしてだ?」
「あのね…。」
 するとイリヤは、自分と士郎を育ててくれた衛宮切嗣が親子関係であることを語った。
 つまりイリヤは義理の姉であるのだと。
「はー、そうだったのか。だからイリヤは俺を知ってたのか。」
「そうだよ。だからね、最後の家族だから…一緒にいたいの…。」
「でもな…。」
「もちろん、そっちの可愛い恋人さんも一緒でいいよ。お姉ちゃんとして弟の恋人は大事にするよ!」
「そうか…。」
「先輩…。」
「桜…。」
「ダメよ。」
「どうしてだ、遠坂。」
「桜を連れていくなら、私はあんた達の仲を認めないわよ。」
「う…。」
「別にリンの公認なんていらないわ。」
「そうはいかないの。」
「あら? やる気?」
「こっちにはセイバーがいるのよ? 残り命のスットクがないバーサーカーしかいないあんたが勝てるとでも?」
「む…。」
「考えさせてくれ。すぐには返事はできない。」
「…分かった。」
 イリヤは残念そうに俯いた。
 そしてイリヤ
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