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『魔術? そんなことより筋肉だ!』
SS18 十二の試練(ゴッド・ハンド)
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そうよ! 死なないようあがきなさいシロウ!」
 途端バーサーカーが巨体からは想像もできない速度で突撃してきた。
 士郎は、その突進を、自身も突進することで止めた。だがあまりの馬力に数メートル後ろに下がらされた。
「ぐおおおお! す、すげぇぇ!」
「これがバーサーカークラスの特性、狂化! 理性と引き換えに大幅にステータスをアップさせるのよ!」
「本当だ…、確かにすげぇ!」
「降参する?」
「いいや!」
 むしろ生き生きと返事をする士郎。
 振りかぶられたバーサーカーの拳を両手で受け止めた。
 掴んだその大きな手を両手で握りしめ、潰す。
 バーサーカーが苦悶の声を上げた瞬間、懐に入った士郎が下からアッパーカットを決めた。そのあまりの拳の威力によって、バーサーカーの頭部が粉砕された。
 しかし、バーサーカーの失われた頭部が再生し、再び士郎に襲いかかる。
「すごいすごい! 今ので2回目…。」
 イリヤが興奮しまくっていた。
「ピストル拳!」
 再び放たれた拳の圧。だが…。
「ごめんね、お兄ちゃん。バーサーカーにはね。一度受けた攻撃に対して耐性ができる性質があるの。」
「なんて反則な宝具よ!?」
「私が戦っても、勝てる見込みは低い…!」
 凛とセイバーが戦慄した。
「そいつは…すげぇ! ちょうどいい!」
「つまりお兄ちゃんの今までの攻撃は…。」
「ピストル拳!」
「ねえ、聞いてないの〜?」
「ピストル拳!」
「ねえってば〜。」
「ピストル…拳!!」
 三度目に放たれたピストル拳が、バーサーカーの胴体を半分以上を粉砕した。
「えっ! うそ…。」
「ちょうどいいぜ…。これなら限界を超えられる……。これこそ、俺が求めていた境地に至られるための究極の壁だ!」
 これまでの限界を超えて放ったピストル拳を放った握りこぶしから血が垂れていた。
「ったく……、とんでもねぇ坊主だな…。生き返る上に、耐性ができる相手を、サンドバックにするなんてよぉ…。」
「あんたまだいたの?」
「見物ぐらいいいだろ?」
 そんな会話をランサーと凛がしていた。
 その間に、限界を超える一撃を放ち続ける士郎は、身体のあちこちから血管が切れて血を流しながらバーサーカーの命の残りストックを削っていった。
「ば、バーサーカー!!」
 このままでは、バーサーカーの命が完全に尽きると感じたイリヤが悲鳴じみた声を漏らした。
 そして、とうとう、残る命がひとつだけとなった……。
 そこで士郎は、攻撃を止めた。
「シロウお兄ちゃん…?」
「今回は、俺の勝ちだ。異論は無いな?」
「う、うん!」
「バーサーカー、おまえの力には驚かされた。また戦ってくれる
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