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『魔術? そんなことより筋肉だ!』
SS14 アーチャーの離反
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ってくる。
「ふんっ!」
 二人の武器が筋肉で弾かれる。
「くっ、なんという強度だ! デタラメ筋肉め!!」
「シロウ…逃げて……。」
「歯ぁ…、食いしばれよ?」
「ハッ!?」
 次の瞬間、アーチャーの横っ面に、士郎の拳がめり込み、アーチャーの身体が遙か彼方へ吹っ飛んでいった。
「ひぃ! ひぃ! ひぃぃぃいい!!」
 キャスターは、アーチャーがいなくなったことで、ひきつけを起こしながら悲鳴を上げた。
「セイバー…。」
「シロウ…。」
「セイバー! 宝具を!」
「隙がでけぇんだよ!!」
「す、ストライク・エア!!」
「っ!!」
 突風の一撃が士郎の胴体を襲い、数メートル後ろへと飛ばされた。
 しかし士郎はすぐに体勢を整え、立ち直る。しかし無傷。
 その直後、アーチャーの剣が、数本、矢のような速度で飛んできた。

 『ブロークン・ファンタズム』

 そういう詠唱がどこからか聞こえた直後、士郎の目の前でその数本の剣が大爆発した。
「せんぱーーーーい!!」
「シローーーウ!!」
 桜とセイバーが叫んだ。
「ほ…ホホホ…、まさかこんな手をアイツ…持ってたなんて…。勝った…勝ったわ!」
「おおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「えっ?」
 爆発による煙の中を、士郎が飛び出してきた。
 あちこち焦げ、頭から血を僅かに垂らしていて、無傷とは言いがたいが、ほとんど怪我をしていない。
 一瞬ぼう然としたキャスターに向け、士郎が拳を振りかぶろうとした。
 しかし、キャスターの身体を、庇い、一緒に転がって士郎の拳から逃れた人物がいた。
「葛木!」
「宗一郎様!」
「逃げるぞ、キャスター。」
「は、はい!」
 葛木が冷静な声でそういうと、キャスターが杖を振って、凄まじい光を放ち、セイバーと共に消えた。おそらく遠くに吹っ飛ばされたアーチャーもいないだろう。
「くっそおおおおおおおおおおおおお!!」
「先輩…。」
 悔しさに地面を殴る士郎。


 アーチャーの離反による、士郎達の敗北だった。





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