SS13 ルールブレイカー
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は!なんとしてでも避けたかった……。
血反吐を吐いて吐いて…、それを遙かに超える苦難を乗り越えて、やっとの思いで抑止の守護者になったというのに、それを平然と越えるようなのが、筋肉バカという思考回路をした別次元の自分だとという現実を受け入れたくないし、認めなくない!っと……アーチャーこと、エミヤは心の中で大泣きした。
「桜の夫となれば、素晴らしい家庭を築けるでしょうね。」
「認めないからねぇぇぇぇぇ!!」
ライダーの言葉に凛が爆発した。
***
食後、昨日のことで駆けずり回っていた大河は、お腹がいっぱいになってスピスピと机の上で寝てしまった。
凛は、冬木の管理者として仕事があるといってアーチャーと出て行った。
「ったく、食べたら牛になるぞ、藤ねえ。」
「ムニャムニャ…、もう食べられない…。」
「仕方ありませんよ。」
桜が薄い掛け布団を持ってきて、大河の上にかけた。
「先輩、ほんとうにすみません…私のせいで姉さんまで来ちゃって家が狭くなりましたね…。」
「いや、だいじょうぶだ。桜は気にしなくていい。あっ、そうだ、桜。コレ…。」
「これは?」
「できるだけ同じようなのを探したんだけど…。」
綺礼に包装されたそれを開けると、リボンが入っていた。
「前の奴…ボロボロになっちまっただろ?」
「先輩。ありがとうございます。」
「ほら、付けてやるから、こっち来い。」
「は、はい!」
桜は、膝立ちで士郎に近づき、目の前にちょこんっと座った。
士郎は、透明なプラスチックの箱に入っていたリボンを取り出し、髪ブラシを片手に桜の髪の毛を触った。
桜は、ピクッと反応しつつ、されるがままになった。
サラサラと指通りのいい髪の毛を丹念にブラシですきながら、整え、リボンを巻く。
「ほら。できたぞ。」
そう言って士郎は、手鏡を渡した。
「わあ…。ありがとうございます。」
「なあ、桜。」
「はい?」
「それ買った店…、いろんなの売ってたんだ。今度、見に行かないか?」
「えっ?」
「イヤか?」
「そ、そんなことないです! 行きます! 行きたいです!」
桜の脳内に、凄まじい勢いで、士郎とのデート風景が妄想された。
お店を回って、喫茶店に行って、それから公園とか橋で良い雰囲気になって…それからそれから……っと、グルグル考えた。
「あぁ…。」
思わず恍惚の声が漏れてしまった。
士郎は、そんな桜を見つめて、ニコニコしていた。
「可愛いな。」
「えっ?」
「桜は、可愛いなぁ、って思ってな。」
「そ、そんな…。」
「なあ、抱きしめていいか?」
「えっ!」
「イヤだ
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